第三幕その七
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「だからだね」
「海が荒いんだ」
「波が高いのね」
「それでなんだ」
「神戸や大阪と比べて荒い感じがするんだ」
「同じ日本の海でもね」
神戸や大阪の海とはまた違うというのです。
「そうなんだよ」
「成程ねえ」
「何か違うって思ったら」
「海も地域ごとに違うね」
「和歌山の海は和歌山の海ってことだね」
「そうだよ、海はね」
さらにお話する先生でした。
「それぞれの場所でまた違うよ」
「太平洋に直接面していてしかも日本の冬ですと」
トミーもその和歌山の海を見つつ言います。
「こうして荒い感じになるんですね」
「うん、風や潮の関係でね」
「黒潮ですね」
「その潮もあるからね」
「和歌山の海は荒くて」
「それでね」
さらにお話する先生でした。
「当然海の幸の味も違うよ」
「神戸や大阪、つまり瀬戸内海のもとはですね」
「そう、同じ種類のお魚でもね」
「それで和歌山独特の海の幸もですね」
「あるからね」
「ウツボですね」
「それも食べようね」
先生はトミーに笑顔でお話しました。
「是非ね」
「ウツボって毒あるんだよね」
ここでトートーが先生にこのことを聞きました。
「確か」
「あれっ、じゃあ河豚と一緒だよね」
ジップはそのお話を聞いて言いました。
「それだと」
「河豚みたいに毒のあるところは切って捨てるの?」
こう考えたのはダブダブでした。
「河豚はそうして食べるけれど」
「じゃあ特別な調理の免許が必要かしら」
ガブガブも河豚と同じ様に考えました。
「毒があるのなら」
「そう思うと怖いお魚だね」
「狂暴だっていうし」
チープサイドの家族は毒だけでなくウツボの気性についても思いました。
「それならね」
「かなり危ないよね」
「オニカマスみたいなの?」
老馬はバラクーダとも呼ばれるとても怖いお魚を思い出しました。
「あれも毒あるし」
「というか狂暴で毒があるなんて」
ポリネシアが思うことはといいますと。
「物凄いね」
「どうして食べたらいいのか」
ホワイティは困った感じになっています。
「困るよ」
「それでも日本人って食べるんだ」
「河豚みたいに」
オシツオサレツの二つのお顔はある意味感嘆しているものでした。
「毒があるならオコゼも食べるし」
「あのお魚も美味しいけれどね」
「実際にどうなの?」
最後にチーチーが先生に尋ねました。
「ウツボって毒あるの?」
「うん、ウツボは海の食物連鎖のかなり上の方にいてね」
先生は皆に応えてウツボの毒のことをお話しました。
「食べている生きものの毒が溜まってね」
「それでなんだ」
「ウツボには毒があるんだ」
「そうなのね」
「そうした種類のウツボの種類があるんだ」
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