異伝〜終焉に諍う英雄達の来訪〜最終話
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―――数々の戦功を立てた灰色の騎士の嘆願によるエレボニアとの和解を本音では認めたくなく、機会があればエレボニアを滅亡させたいというお考えなのでしょうか?」
一方ミシェルは複雑そうな表情でリウイにメンフィルの意図を問いかけた。
「勘違いするな。我等メンフィルは1年半前の件に対するエレボニアの謝罪は、”和解条約”をエレボニアが全て実行した時点で”手打ち”にしている上”西ゼムリア同盟”にも調印したのだから、エレボニアに対して思う所はあっても滅亡させたいという考えは持っていない。――――そもそも、リィンやアルフィン夫人達の第U分校への派遣はエレボニア側――――オリヴァルト皇子による嘆願によるものだ。」
「へ………」
「オリヴァルト殿下が……!?」
「ど、どうしてオリヴァルト殿下がリウイお義兄様達――――メンフィル帝国にリィン達の派遣を頼んだのでしょうか……?特にエレボニアから去った今でもエレボニアでは根強い人気を誇っているアルフィン皇女殿下を再びエレボニアで起こる出来事等に関わらせたりしたら、最悪帝位継承権争いに発展する可能性も考えられますのに……」
リウイの説明にユウナが呆け、クルトが驚いている中エリィは困惑の表情で疑問を口にした。
「………先程のお前達の説明の一部でセドリック皇太子も”鉄血宰相”達に加担している話があったな。オリヴァルト皇子がアルフィン夫人まで第U分校へ派遣する事を決めた一番の理由は1年半前と比べると別人のように様変わりしたセドリック皇太子の急変に危機感を抱き、鉄血宰相に同調し続けるセドリック皇太子の野心や暴走を思いとどまらせる為だ。」
「なるほど………皇太子殿下にエレボニアから去ったにも関わらず再びエレボニアに姿を現した姫様の目的がご自身と帝位継承争いする為であると錯覚させ、皇太子殿下の野心や暴走を思いとどまらせる為ですか。ですが、その方法ですとその件で逆に皇太子殿下が焦り、ご自身の心に秘めていた野心をさらけ出して暴走する後押しになると思うのですが………」
リウイの答えを聞いてある事を察したミュゼは考え込みながら呟いた後ある事を訊ねた。
「それも想定してのアルフィン夫人の派遣だ。時間が経てば経つほどセドリック皇太子に”後戻りができない事”を実行させてしまう恐れがあるから、そうなる前にセドリック皇太子を暴走させ、その暴走を阻止してセドリック皇太子にやり直せる機会を与える為だそうだ。」
「ま、要するにオリビエはセドリック皇太子を千尋の谷へと突き落としてでも、最悪セドリック皇太子の命が失われないようにする為に、被害が少ない内にさっさとセドリック皇太子を暴走させようという考えだ。」
「………例え帝位継承権をお持ちになられている皇太子殿下といえど、祖国どころか世界中をも巻き
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