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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第10話 「特訓と微々たる変化」
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終わった。これからジュエルシードの捜索が始まる。
管理局に連絡を入れた割に到着が遅いようにも思えるが、万年人手不足なのだと考えると仕方がないことなのかもしれない。次元震などが起きたならば話は別だが、今はまだ迅速に解決すべき案件は起きていないのだから。
ジュエルシードの捜索は一度帰って着替えてから行う。そのため自宅に帰ろうと歩いていると、校門の方へ向かう高町達の姿が目に入った。
そう言えば……あちらの世界ではなのはとアリサの仲が悪くなった時期だった気がする。しかし、この世界では……
「なのはちゃん、今日も一緒に帰れないの?」
「うん、ごめんね」
「別に謝らなくていいわよ。大事な用なんでしょ?」
「うん、まあ……」
「じゃあ仕方ないわ……でも〜」
にや〜とアリサの口角が上がった。
あの顔はどこぞの小狸が人をからかう時に浮かべる面に非常に似ている。
「事情くらい聞かせて欲しいわよね。いつもいつも夜月と一緒に帰ってるみたいだし。いつの間にかあいつのこと名前で呼ぶようになってるし」
「え……えっと、それはその」
「アリサちゃん、あまりそういうのは言わない方が」
「じゃあすずか、あんたは気にならないわけ?」
「それは……気にならないって言ったら嘘になるけど」
険悪な雰囲気は出ていない。
だが……何を話しているかは聞こえていないが、これまでに培った経験があるからか別の意味で嫌な空気を感じる。
出来れば近づきたくない。しかし、奴らは校門付近で立ち止まってる。
下手に警戒して動きを変えれば、それがかえって怪しまれるわけで……お嬢様方はこういうとき非常に面倒な存在である。他の生徒の近くに居てやり過ごせることを祈ろう。
「というわけでなのは、あんたあいつと何やってるの? もしかして……逢引きとか?」
「逢引き?」
「なのはちゃん、デートのことだよ」
「まあぶっちゃけると、あたしとすずかはあんたがあいつと恭弥さん達みたいにイチャイチャしてるのかって聞きたいわけ」
「なるほど……え? ええぇぇぇぇぇいやいやいやそそそそんなことしてないよ!?」
顔を真っ赤にして全力で両手を振るなのは。こんなことを思うのは失礼なのだろうが懐かしさを覚える光景だ。
しかし、あれが10年もすれば絶対零度の笑みに変わると思うと……。子供の頃に彼女をからかうのは得策ではないのかもしれないな。今のまま大きくなってくれた方が可愛げもあるし。
「ショウくんは友達だし! た、確かに最近は一緒に居ることも多いけど、そそそれはその理由があるからであって。別になのはとショウくんはお兄ちゃん達みたいなことはしてないといいますか……」
「一人称の変化に丁寧口調……なのはが主に謙遜するときに見られる特徴ね。すずか、あんたどう思
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