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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第10話 「特訓と微々たる変化」
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の相棒として扱われたのが嬉しかったのか瞬いている。ふたりともやる気は十分なようだ。
 ただなのはは時として自分への負荷を気にしない。レイジングハートもマスターが望むならそれに応える性格だ。
 それ考えると色々と思うところはある。
 が、下手に戦い方を変えるのも今後の戦いでなのはの危険性を高めてしまう可能性が高い。あれこれ言いたくもなるが、俺の知る彼女よりも無理や無茶をしないように導いていくしかないだろう。

「さて、これからやっていくトレーニング方法だが」
「ショウくんと戦うの?」

 何故真っ先にそれが出てくる?
 どの世界においても高町なのはという存在の根幹が酷似しているのならば、確かに好戦的な一面があってもおかしくはない。
 フェイトや彼女のライバルである騎士の方がそういう一面は強くはあるのだが、彼女達が身近な存在になるのはまだ先の話だ。今はなのはのことだけに集中しよう。

「それはやるにしても当分先だ。高町、君は戦闘において何が重要だと思う?」
「えっと……パワーとかスピード?」
「そうだな。確かにそれらはある方が良い。だがそれ以上に大切なことがある」
「大切……負けないって気持ちとか!」

 高町なのはという存在は、不屈という言葉を信条としていそうなところがある。
 それはこの世界でもあちらの世界でも変わらない。比較してもいけないと思うが、高町もなのはも根幹はブレない『高町なのは』という人間。変わっていること変わることがある中、変わらないこともあるのだと実感できる言葉だっただけに思わず笑いがこぼれた。

「わ、笑うことじゃん!」
「別にバカにしたわけじゃない。君らしい答えだと思っただけだ」
「そ……そう言われるとそれはそれで何ていうか恥ずかしいかも。それで答えは何なの? 今の言い方からして別のが答えなんだよね?」

 それが理解出来るなら普段あんたにはまだ早いだとか言われることも理解できそうなものだが。
 身近にその手のことを学べる存在は居るはずだし。この世界でも恭弥さんと忍さんはお熱い関係で、士郎さんや桃子さんも未だに新婚みたいな雰囲気出しているんだから。
 まあ今は関係ないので口には出さないでおこう。ただでさえ、高町なのはという存在と俺はどこか噛み合わないところがある。それを抜いても今後の展開が読めないだけに少しでもなのはを鍛えておくべきだ。

「ああ。答えは知性と戦術だ」
「知性と戦術……」
「例を挙げるなら飛行や射撃、空中機動の基礎や応用さ。今までは何気なくやってたかもしれないが、そのへんをきちんと理解してるのとしてないのでは明確に違いが出てくる」
「なるほど……ショウくんって物知りなんだね」

 そりゃあ魔導師歴は10年以上ありますからね。別世界のあなたとは一緒に教導もして
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