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SAO−銀ノ月−
「つまり、閃光師匠」
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 転移門を越えた先にいたのは、以前にお世話になった故にプレミアのことを知っている二人。ローブ姿のアスナの隣には、家のなか以外では珍しく妖精姿ではないユイが立っていて、ショウキの背後にいるプレミアへ声をかけて。そのままプレミアの元へ走っていくユイを見ながら、アスナがクスリと微笑みながらショウキに耳打ちする。

「いいですか、プレミア。フィールドはですね――」

「ユイちゃんったら、妹が出来たみたいってはりきってるの」

「なるほど……」

 何やらフィールドのことについて講釈を始めたユイの姿を見て、随分とはりきってると思えばそういう事情で、妖精姿ではないのも小さい姿をまずは見せたくないからだろう。そんな二人の微笑ましい姿を見てつられてはにかみながら、ショウキとアスナは二人で軽く打ち合わせを始めていく。

「リズはやっぱり来れないって?」

「ああ、アスナによろしくって」

「あはは、私でいいかは分からないけど……」

 今日アスナに頼んだことは、プレミアをフィールドで戦えるようにすること。どこかに連れていってもらうというプレミアのクエストの関係から、自分の身は自分で守れた方がいいだろうと、プレミアが自分で考えたことだ。武器の扱いぐらいは街中でアルゴが教えてくれたが、やはり実際にフィールドに出なければ分からないこともある。

「そこは頼む、閃光様」

「……ショウキくん? 次にその名前で呼んだらリズに何を言っちゃうか分かんないよ?」

「閃光?」

「ママは昔、そんな風に呼ばれてたんですよー」

「ちょっ、ユイちゃ――」

「つまり、閃光師匠……!」

 その異名に相応しいスピードでショウキの口止めには成功したものの、残念ながら自信満々に胸を張る娘を止めることは出来なかった。思いもよらない場所で黒歴史を晒されたアスナから、恨みがましい視線がショウキへと向けられるが、偶然にも空が気になってショウキは違う方向を向いていた。

「え、えーと……プレミアちゃん。アスナでいいから、ね?」

「ですが教えてもらう以上、閃光師匠です」

「ママ、かっこいいです!」

「……そろそろ出発しなきゃ、だな」

「そ、そうだね! 日も暮れちゃうし!」

 子供二人に詰め寄られるアスナに助け船を出し――そもそもショウキの軽口が原因だったが、どうにかこうにか話を流すことには成功し、アスナが率先して翼をはためかせた。そしてユイが妖精へと姿を変えてアスナの肩に乗り、そして。

「ではショウキ。わたしを好きにしてください」

「……うん、だからその言い方は頼むから止めてくれ」

「ショウキくん……」

 この世界の住人ならばNPCだろうと持っているはずの翼を持たないプレミアは、もちろんだが空
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