暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica13-A橙石楠花騎士隊〜Orange Rhododendron〜
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


キュンナは大きく手を振りながら、「お待たせしました〜!」と、ある集団の元へと戻っていった。

「ええ」

1人は20年も剣騎士の頂点に立つシュベーアトパラディン・プラダマンテ。

「ほっほ。イリス嬢ちゃん達の部隊じゃの」

1人はパラディン歴計49年にして現役最高齢69歳を記録する、弓騎士ボーゲンパラディン・ガラガース。いずれ取り主が超えるべき壁だ。

元銀薔薇騎士(アルテルミナス)嬢ちゃんも一緒だな」

「わっはっは! 未来の教皇聖下の隊ではないか! 挨拶をしに行くか?」

騎士ガラガースと共に騎士団をずっと支えていただいている騎兵騎士レイターパラディン・ガリフッド、打撃騎士シュラーゲンパラディン・ラヴェイン。騎士ガリフッドも、クラリスが目指すパラディンの壁となる人物だ。

「騎士ラヴェイン。僕たちは団長への報告がありますので」

「今はまだ一礼くらいで良いんですよ」

「それもどうかと思いますが。あ、でも先輩たちは今から出動なので、挨拶は無用のようです」

先代のパーシヴァル君の除隊によって繰り上げ昇格した槍騎士シュペーアパラディン・ブレオベリス、同様に繰り上げ昇格した斧騎士アクストパラディン・グリフレット、拳闘騎士ファオストパラディン・ガリホディン、そして鎌騎士ゼンゼパラディン・キュンナの8人から成る銀薔薇騎士隊だ。お互いに小さく一礼だけして別れた。

「ふと思ったんだけどね。今の青髪と赤髪、なんかいやな感じ。・・・シャル達が見下されてる感じがする。すごいムカつく」

アイリが団長の居る聖堂へと入ってくプラダマンテ達を横目でチラッと見ながら、青髪(ブレオベリス)赤髪(グリフレット)を指してそう悪態を吐いた。それに対してルミナが「天狗になってるんだよアレ」って呆れた風に肩を竦めた。

「先代の事情だから仕方ないとはいえ、先代に勝って交代、っていう本来の条件を経ずにパラディンになったからね。普通ならそんな方法でパラディンになったことに胸を張らないはずのものなんだけど・・・」

「彼らもまた10年余とA級1位でしたからね。パラディンになれて浮かれているのですよ」

ルミナとアンジェがそう吐き捨てた。わたしやトリシュ、クラリス、アンジェもまた10年以上とA級1位の座から上に進めないから、ひょっとしたらパラディンの座が労なく転がり込んできたらはしゃいじゃう・・・ことはないかな。キュンナみたいに、ちゃんと鎌騎士のみの昇格試験を緊急開催して、改めてA級1位の実力を示せば良かったのに。

「ともかく、あの2人とはあまり関わらない方がいいですよ、アイリ」

「はーい」

やっぱパラディンには実力でなってこそ堂々と胸を晴れるってものでしょ。

†††Sideイリス⇒ルシリオ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ