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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica13-A橙石楠花騎士隊〜Orange Rhododendron〜
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か、リンディ統括官たちも疑問に抱いている」

「・・・密約があったかもしれない、ということですねルシル様」

「ああ。そのために俺たちも騎士団内部を調査しなければならない。が、その前に目前の仕事をこなさなければな。隊長」

ルシルを始めとして他のみんなの視線がわたしに向いたから、「ん! オランジェ・ロドデンドロン出撃!」と号令を下すと、「了解!」ってみんなが応じてくれた。聖堂を出て、騎士団の人員輸送車が停車してる駐車場へ向かう中・・・

「あ、先輩方! これから出動ですか!?」

「あ、キュンナ。そうなの」

駐車場の方からやって来た後輩、キュンナが声を掛けてきた。彼女も今や銀薔薇騎士隊の一員で、鎌騎士ゼンゼパラディンだ。とはいえ、先代の騎士マドール・ド・ラ・ポルトが年齢を理由に引退しちゃったからの繰り上げなんだけどね。でもその実力は全鎌騎士最強のA級1位だから、どこからも文句は無い。

「私たちは警邏から戻って来たばかりなんです。いや〜、ミッド全体を護らないといけないとなって、とっても忙しいですよね♪」

キュンナはそう言いつつもすごく楽しそうで、嬉しそうで。パラディンになった事もそうだろうけど、騎士が自由に事件を取り締まれる事もその一因なんだろうね。いつだったか、騎士の威光を取り戻すために戦いましょう、って誘われたし。

(まさか、キュンナも今回の独立の一枚かんでる・・・?)

なんて馬鹿な考えを一蹴する。キュンナの実家であるフリードリヒローゼンバッハ家には、言っちゃ悪いけど評議会に対する権力なんて持ち合わせていない。もし万が一にもあの子が関わってる言うなら、他の騎士たちと同様に独立に賛成しているってことくらいだ。

「でもゆくゆくは管理世界をドーンと守りたいですよね!」

「・・・ごめん、キュンナ。そろそろ行かないと」

独立賛成派とわたし達のような反対派は存在してる。キュンナのように最後には陸だけじゃなくて海の平和を守りたいと言う夢を見る賛成派。わたし達のように今なお独立など受け入れられず、海にまで手を伸ばすのは無理だっていう反対派。

(正直に言えば無謀が過ぎる。騎士団は何もここ本部だけにあるわけじゃないとしても・・・)

各管理世界には、地上本部のように教会支部がある。でも陸士隊舎のような施設は無い。あるのは信者の方々が礼拝するための教会だ。局と騎士団の差がソレ・・・数、だ。質は正直、騎士団に分があると思う。けど数が圧倒的に足りない。それはつまり管理世界の全てをフォロー出来ないということ。今の局ですら人員不足が酷いというのに。

(その最大の問題を、団長は解決できるというの・・・?)

「あ、そうですよね! ごめんなさい、引き止めてしまいまして! では先輩方、どうぞお気を付けて!
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