ペルソナ3
2016話
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う。
どうする? とお互いに視線を向けるも、結局はお互いに順平に話を任せるしかないという結論に達する。
勿論、本当にどうしようもなければ、色々と手段はあるだろう。
だが……それはあくまでも本当にどうしようもなければ、の話だ。
今の状況を考える限り、やはりここは順平に任せておく方がいいだろう。
もし何らかの手段を取るにしても、その場合は本当にどうしようもなくなってからの話だ。
そうでなければ、順平も納得しないだろうし。
「伊織、君が色々と聞いてくれ。どうやら、彼女は君の言葉しか耳に入らないらしい」
「え? 俺が? ……分かりました」
美鶴の言葉に少し驚いた様子を見せた順平だったが、それでも結局はすぐに頷きを返す。
ここで自分が聞かなければ、俺達が何か別の手段に出ると……そう理解したのだろう。
実際、その判断は間違っているという訳でもなかったのだが。
「な、なぁ、チドリ。その……チドリの仲間の事を話してくれないか?」
「……タカヤとジン?」
おお、見事に美鶴の策――そこまで大袈裟なものではないが――は当たったな。
言葉少なに順平に返事をしたチドリだったが、その言葉だけでも重要な情報が隠されている。
つまり、チドリの仲間……ストレガというのは、恐らくチドリを含めても3人だけの集団なのだろう。
もしかしたらもう少し仲間がいる可能性もあるが、ここまで接してきたチドリの性格から、こういう場所で嘘を吐くような真似をするとは思えない。
そうなると、やはりストレガは3人だけの集団となる。
今はそれに幾月が加わっている可能性か。
だが……今の幾月に何かが出来るかと言われれば、それもまた微妙なところだ。
幾月は今まで色々と企てていたようだが、それが出来たのは幾月の能力……もあるが、それ以上に桐条グループの研究者のトップという立場が大きい。
今の幾月は、その桐条グループから抜けているのだから、以前のように色々と企むなどという真似が出来るとは思えない。
ましてや、幾月は影時間の適性こそあるものの、結局はそれだけだ。
直接的な攻撃力としては非常に有効な、ペルソナ能力を持たない。
取りあえず、この一言だけでもチドリを助けた甲斐はあったな。……イクシールの料金を考えると、まだ到底足りないが。
「えっと……その、タカヤだっけ? あいつは何を企んでるんだ?」
「さぁ?」
順平の言葉に、何を考えるでもなくそう告げるチドリ。
これは……誤魔化してるのか? いや、けど今のチドリを見ている限り、特に何かを誤魔化しているようには思えない。
そうなると、もしかして本当に何も知らない?
その可能性は十分にあるのだが、それでもすぐには信じられない。
「えっと、その……だ
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