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ランス 〜another story〜 IF
第3話 初めての仲間と異界の魔女
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それ以前に魔法。魔の法則など寄せ付けぬ人外であった」
「ん。それは誰の事を言っている?」
「余の前でもまだ恍けるか? くくく。流石、あの魔想志津香を初めとする、貴様の正妻候補たちを前にしても欺き通しただけの事はあるな」
「あの時の事か。……壮大な勘違いだと、伝えた筈だが……? 納得してもらえたかどうかは別としてな。私はお前達の言う その男とは違う」
「……………む」

 ぴくりと眉を動かした魔女。
 どうやら、2人きりになれば、その正体を明かす……と言う展開まで想像していた様だ。結構無理矢理に。

「く、くっくっくっくっ…… そうかそうか。それは残念だ。我が愛娘、ミックスを此処へと連れてきて、親子感動の再会をさせようと思ったのだがな」
「2年も会ってないのならそれ位は……。ん? 親子?」
 
 ゾロは一瞬疑問を浮かべた。ミラクルの娘については知っているし、その父親も知っている。だが、この場には父親はいないから感動の再会も何もない、と言おうとしたのだがミラクルの方が早かった。

「そう。余の愛娘ミックス・トーの父親は、ユーリ・ローランドだ。余も貴様こそが、あの稀代の英雄にして、嘗ての余の片腕の1人と睨んでいるのだが 違ったのか、はっはっはっはっはっ! まさに残念無念の一言だな!」

 何処からどう見ても残念がってない。
 どう見ても楽しそうに見える。だが、ここで一つの疑問が生まれた。

「私の記憶が正しければ……、お前……ミラクルの娘の父は魔王ランスだった筈だが」

 あっさりと名が出てきたが、そう この魔女は現行この世界において最強の名をほしいままにする魔法使いミラクル・トー。この世に知らぬ事などない、と豪語し、そしてそう言うだけの事はある知識を持つ。魔法Lv3の魔法使いだ。

 そして、そんな女と子を作る様な事をするのは、これまた この世界に1人しかいない。

 かつて、英雄の1人と呼ばれ、現在では世界の敵である魔王ランスだ。

「ふむ……。私はお前達に勘違いをされて以降、少々ユーリ・ローランドと言う男については調べた。調べたつもりだったが、そこまで見境が無く、節操も男だとは判らなかった。……いや、あの時の娘の数を考えてみれば、そうとも取れるか」

 何処かで否定の声が響きそうな問答だったが、その雰囲気さえも面白く思ったのか、ミラクルは笑った。

「ふははははははっ! 余と生殖行為をする様な命知らずは、カオスマスター以外おる訳がなかろう。くくく。ユーリ・ローランドがカオスマスター同様の色を好む性格であれば判らぬがなぁ」
「……ふむ。成る程。だが それを訊く限りでは、可能性はあるという事か。だが、ミラクル。お前が身体を赦すとは到底思えないのだが」
「くっくっく……、まぁそう結論を急ぐな。簡単な
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