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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
閑話13「緋き軌跡」
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 その事から、所謂神殺しと言われる性質を持ってしまっている。
 ……神殺しは、その性質上、“神”の類の天敵だ。
 相性が悪い。それだけでも致命的なのに……!

「ッ……!」

 跳躍、上空へとその身を躍らせる。
 ようやく、目的地が見えた。
 そして、結界も見える。

「(いた……!)」

 結界は、外界から遮断する効果を持っている。
 一度、破る必要があるだろう。まぁ、それはいい。
 それよりも、目に入ったものがあった。

「(お兄ちゃん……!!)」

 お兄ちゃんが、そこにいた。
 葵さんと共に壁へと叩きつけられ、その場に倒れ込んだ。
 椿さんも気絶していて、完全に戦闘不能だった。

「ぁあああああああっ!!!」

 魔法陣を生成、それを足場にする。
 そして、弾丸のように飛び出す。

「割れろ!!」

   ―――“Zerst?rung(ツェアシュテールング)

     パリィイイイン!!

 “瞳”を握り潰し、結界を割る。
 術式自体は破壊しきれなかったけど、この際問題はない。

   ―――“Magie Waffe(マギー・ヴァッフェ)

「ッッ!!」

     ギィイイイイイイン!!!

「ッ……!」

 そのまま、大剣を生成して斬りかかる。
 お兄ちゃんに対して振り下ろそうとしたその刀で受け止められる。
 でも、そんなの関係なくその場から吹き飛ばした。

「…………」

 吹き飛ばした先を見据える。
 ……不意打ちだったおかげか、だいぶ距離を取れたみたいだ。

「………」

 地面に突き刺さっていたシャルを引き抜く。
 久々に手にするけど……。

「(……うん。馴染むね)」

 一度お兄ちゃんの方を振り返る。
 お兄ちゃんは、既に気絶寸前だった。
 ……お兄ちゃんは頑張った。頑張ったよ。だから……。

「……後は任せて。お兄ちゃん」















   ―――ここから先は、私が相手だよ。とこよさん……いや、大門の守護者……!


















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