暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
65部分:第十話 登校その六
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「ところで見つかったの?」
「ええ、あったわ」
 いい答えが返ってきました。
「ロッカーの中に。扇も」
「よかったじゃない」
 それを聞いて私もほっとしました。
「なかったらどうしようかって思っていたわよ」
「どうしようかって借りればいいじゃない」
 これを言ったらこう返されました。
「それだけじゃない、結局のところは」
「あまりそういうのって好きじゃないのよ」
 私は左手で頬杖をついて少し眉を顰めさせました。
「貸し借りっていうのはね」
「お堅いわね、そういうところが」
「それでもよ」
 私はまた言いました。
「後で面倒なことになり易いからね」
「考え過ぎよ、それは」
「そうかしら」
「そうそう、人生気楽に」
「また気楽過ぎるわよ、あんたは」
 こう言い返しますすけれど反省していないのがわかります。全く全然反省しないんですから。東寮はとても厳しいところですけれどこうした娘もやっぱりいます。
 何はともあれはっぴが見つかってよかったです。話がそっちに行きました。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ