第二十三幕:光りなくとも輝く虹
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ないけど」
七夏「意味はあります! 今とっても嬉しい気持ちです☆」
時崎「そ、そう?」
七夏「はい☆ えっと、今日は色々とありがとうです☆」
七夏ちゃんは間違っていない。人として正しい行動をしただけだから。
時崎「気にしなくていいよ。でも、あまり凪咲さんに心配を掛けないようにね」
七夏「はい。気をつけます☆ お父さんにも、さっき同じ事を言われました」
時崎「あはは」
七夏「私は、これでお休みしますね☆ 柚樹さんも、あまり夜更かしさんにならないように、お気をつけくださいね☆」
時崎「ああ、もう少ししたら休むよ」
七夏「はい☆ では、おやすみなさいませ」
時崎「おやすみ。あっ! 七夏ちゃん!」
七夏「はい!?」
部屋に戻りかけた七夏ちゃんを、呼び止めた。
時崎「七夏ちゃん!」
七夏「え!?」
時崎「明日は時間あるかな? 午前中は宿題かな?」
七夏「えっと、明日は土曜日ですので、宿題はお休みです♪」
時崎「そっか。土曜と日曜は宿題お休みだったね。時間はあるかな?」
七夏「はい☆ いつもよりはあります♪」
時崎「もしよかったら、凪咲さんへのアルバム作りで協力してもらえないかな?」
七夏「はい♪ もちろんです☆」
時崎「ありがとう。じゃ、明日、声をかけるよ」
七夏「はい☆」
時崎「ごめんね。呼び止めちゃって」
七夏「いえ。それでは、おやすみなさいです☆」
時崎「ああ。おやすみ、七夏ちゃん!」
七夏「はい☆」
七夏ちゃん、今日は俺に探させた事からか、声を掛けてくれたのかも知れないけど、普段からわりと声を掛けてくれている事に気付く。民宿ってそういうものなのかも知れないけど、人によっては・・・いや、そういう場合は旅館にすればいいだけか。とにかく、俺は七夏ちゃんが声を掛けてくれる事は嬉しく思う。そう言えば、今日、七夏ちゃんと一緒に風水へ帰る夜道、心なしか七夏ちゃんの瞳が明るく輝いているように見えた。暗闇で猫の目が明るく光って見えるイメージだろうか・・・猫の目ほど明るくは無かったけど、とても綺麗な翠碧色の瞳だった。そう言えば、暗闇では七夏ちゃんの瞳の色が大きく変わることは無かったように思える。
<<七夏「あ、柚樹さん、足元に気をつけてください!」>>
<<時崎「え!? ああ、段差か!」>>
俺は暗くて段差が全く見えていなかったけど、七夏ちゃんには見えていた事から、暗闇での物の認識力は俺よりありそうだ。
<<時崎「20時半・・・」>>
<<七夏「え!? もうそんな時間なのですか!?」>>
これも、人よりも周囲が明るく感覚されているとしたら、不思議な事ではない。
七夏ちゃんの瞳が「光が無くても輝ける」のだとしたら・・・俺は、今頃になって改めて「ふたつの虹」の魅力に引き込まれ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ