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ランス 〜another story〜 IF
第2話 旅立ちの朝はあちこちが痛い
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、ユーリと共に戦い、世界を救った話は知っていますね? 規格外の実力は両者にはありました。その力は確実の子供たちに受け継がれています。通称 《魔王の子》と《神の子》その子供達と協力しなさい。……ああ、あまり神の子、と言わない方が良いかもしれませんね。ユーリが怒ってしまうかもしれませんから」
「………ヒーリング3」
「ん? 突然どうしました?」
「い、いや…… なんだか頭がとても痛くなってきて。体力も減っちゃったみたいで」
「成る程納得です。しかし いきなり上級神魔法を気軽に使うとは、母は驚きましたよ。流石エール。私達の自慢の息子です」

 母に褒められたのはくすぐったい。でも、判ってほしい。メチャクチャ言ってくれてる事に。もうちょっと噛み砕いて、それでいて少しずつ教えて欲しかった。
 

「さて、それは兎も角 貴方は他の兄弟姉妹の皆さんや、魔王の子達とも会った事がありませんでしたね。そうですね。皆に会いに行くついでに、魔王をヤッちゃう……と気軽に考えれば良いでしょう」
「……大根買うついでに野ぽぽぴも一緒に買ってきて、みたいに言わないでよぉ」
「それくらい気軽で構わない、と言う意味です」

 気軽で良い訳ないと思うのだけど、母は曲げなかった。

「さて、これで説明は以上です。頑張ってくださいね」

 まだ全部を飲み込めてないのだけど……と言おうとした時。
 母は真剣な表情で自分の顔を見つめた。

「大丈夫……。貴方ならきっとできます。先程も言いましたが、貴方は自慢の息子なのですから。ま、ダメならダメでも良いです。その時は母がなんとかします」
「……なんとか……なるの?」
「はい。ほんとのほんとにダメだったら、ですよ? 最初から甘えるのはNGです」

 釘刺されてしまったが、そう言われるくらいは判っていた。最初からダメーで通じるのなら、今すぐにでも言っちゃいそうだったから。

「さて、他に何か質問はありますか?」
「え、えっと…… うーん……… 。お母さん。その、ほんとに ゆ、ユーリ・ローランドが、ボクの……お、おとーさん、なんだよね?」
「はい。もし会う事が出来たなら 恥ずかしがらずその胸に飛び込んでください。ランスであれば、ランス・キーック! が飛ぶかもしれませんが、ユーリなら大丈夫ですよ。とても面倒見の良い人でしたから」
「あ、あはは……。そうなんだ。って、ランスって子供にキックするのっ!?」
「ふふ。そう言う人だ、と言う事です。質問は以上ですか?」

 魔王になる前のランスの人間性を少し見た気がした。
 が、それは兎も角質問の継続だ。もう少し考えた。ユーリは伝説上とも言って良い存在だ。そんな人が父親で、母の旦那さん。全ての歴史書や数ある教科書に出てくる名前。物語のモチーフにもされてる人が父
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