猫娘と雄英体育祭編
NO.019 雄英体育祭開幕。そして全国へ……。
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ていた節もありました。
でも、こうして今ここに立っていられるのは性転換してしまってこんな姿になってしまった僕に以前と変わらずに接してくれる幼馴染の存在。そして家族達……」
それを聞いて爆豪の表情が少しだけ歪む。多少の恥ずかしさもあるがそれ以上に出久の覚悟の告白にある意味で関心をしていた。
「そして主席入学してここに立つに至るまで、『君はヒーローになれる!』と言って一生懸命僕を一から鍛えてくださったとある偉大な方の存在……」
それを聞いてオールマイトは表情を緩める。
君に決めてよかったとオールマイトは心の中で思う。
「他にも僕を支えてくださった人達の恩義に報いるためにも、この雄英体育祭はまたとない絶好の機会です。だから……僕はプルス・ウルトラの精神で1位になれるように精一杯頑張りたいと思います!! 以上、選手宣誓、緑谷出久でした!!」
出久は言いきった。
もう半分涙目だがそれでも最後まで言いきったのだ。
それを恥に感じる事などない。
出久は全国が見ている中で己のしたいことをやり切ったのだ。
だから、しばらく静かだった会場内は1−Aのみんなが拍手する音とともに次から次へと拍手が巻き起こった。
それを会場の外で警備しながらも聞いていたMt.レディももう「あの時の子がここまで立派になって……」と出久の成長に涙目になっていた。
『覚悟のあるカミングアウト! とてもよかったぜ緑谷! 頑張れよ! 事情を知っている教師陣は少なくともお前の味方だからな!!』
と、プレゼント・マイクが実況席で声を張り上げる。
他のクラスの生徒達も出久の言葉に感動したのか先ほどまで感じていた嫉妬などといった感情はほとんど消え失せていた。
無個性だった子がたった一年でここまで上り詰めてきたのだから自分達も頑張らないとな!という感情もある感じだった。
ミッドナイトはそんな会場の空気をなるべく変えないように、
「いきなりのサプライズだったけど、それじゃ興奮もやまない中でそろそろ第一種目に移らせてもらうわね!」
と、自然な感じで競技に入るように生徒達を誘導する。
その際に、出久は他のクラスの生徒達から「頑張ろうぜ!」「立派だったね」「私だったらきっと言えない……」と声をかけられていたために出久は受け入れてもらえて笑顔を浮かべていた。
こうして雄英体育祭は出久にとって最高のスタートダッシュとなって幕を上げたのであった。
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