第1話 歴史
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能になるまで犯され、精神を狂わされ、最後には命を落とす者も増えだした。……その被害は数年で徐々に増えつつあった。
人間の頃のランスは、粗暴で短気で、乱暴者。男は容赦なく斬り捨てる様な男だったが、女の子にまでそんな事をする男じゃなかった。
そう――全ての元凶は魔王の血にあった。
魔王になった者を無条件に狂暴化させ、破壊衝動に駆り立てる存在。
その破壊はまさに圧倒的。人類に抗えるものではない異常な力。
そんな魔王を―――どうして止めてくれないのか、と世界が嘆いた事もあった。
魔王の力は圧倒的だが対抗できる術が全くない訳ではない。
1つは、魔剣カオスと聖刀日光。魔王をも傷つける事が出来る伝説の武器。万人に使用できる代物ではないが、それでも唯一対抗できる武器として重宝された。……色々と喋ったりする所は目を瞑ろう。
そして、最後にもう1つ…… いや、もう1人。
ここで もう1人の英雄について語るとしよう。
彼は魔人の持つ無敵結界を無効にする事が出来る力を持つ。
歴代においても使用できた者がおらず、文献も無い為、全ては本人談になるが《リ・ラーニング》と呼ばれる技能を使い、無敵結界を解析し 無効化する術を身に付けたとの事だ。更に言えば魔法全般通じないと言えるかもしれない。……魔法を斬ってしまうと言うこれまた前代未聞の技術を見せたのだから。
この世に知らぬ事など無いと豪語する自他ともに認める人類最強の魔法使いも彼については匙を投げる程だった。
それらの技能に加えて戦闘力、その頭脳。全てが秀でており まさに英雄の名にふさわしい。一部……欠点? みたいなのがあるのだが それは彼本人が過剰反応してるだけで 他の者が視れば実はそうでもないらしいのだが、頑なに認めず、父のランスの笑いの種になってたのが常だった。
今思い出してもリセットは頬が緩む。大変な時代だったけど、とても楽しかったから。
そして更に思い出すのは彼の神髄とも言えるもう1つの技能。
その名は《神威》。神の脅威と掻いて《神威》は 神をも殺すと言われていて、まさに最強だった。その力は魔人をも圧倒し地に伏させ、その構図は 人類と魔人に似ていた。問答無用で圧倒してしまうのだから。
勿論、その力にも制約があり 無暗矢鱈に使用すれば本人の命が無くなってしまうから、ここ一番でしか使わなかった。……と言うより、彼を慕う者達が使わせなかったと言う方が正しいかもしれない。
それでも ゼスの解放戦とヘルマンの解放戦は世の語り草。
魔人メディウサ、魔人ケッセルリンク。
魔人の中でも特に危険な魔人。それらとの戦いは後々の世にまで伝わる事間違いないだろう。
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