ペルソナ3
2014話
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メーディア、順平が呼んだペルソナが、いきなりチドリによって召喚された。
当然のようにいきなりペルソナを召喚するというのは、敵対行動と認識されてもおかしくはない。
だが、それでも俺がすぐにチドリを攻撃しなかったのは、そのチドリが苦しそうに喚いているからだ。
ゆかりの方に視線を向けると、いつでもペルソナを召喚出来るように既に手に召喚器が握られている。
いつでもイオを召喚出来るように準備を整えているが、メーディアを召喚されただけで部屋の中の空間的な余裕はない。
マサの部屋……というか、溜まり場となっているこの部屋は、決してそこまで広い訳ではないのだから。
そんな場所でペルソナ召喚されれば、それだけで空間的な余裕は殆どなくなっている。
「おい、チドリ! チドリってば!」
順平が必死にチドリに向かって話し掛けているが、そのチドリは……
「あああああああああああああああああああああっ!」
雄叫びとも悲鳴ともつかない声を上げているだけだ。
何だ? 一瞬、タカヤや幾月が俺を誘き寄せてチドリを使って攻撃する……そんな風に思っていたんだが、ペルソナが召喚されても一行にこっちに攻撃をしてくる様子はない。
ただ、チドリは叫んでいるだけ。
……待て。この叫び、以前どこかで……
そう思った次の瞬間、チドリのペルソナは動く。
ただし、その動きはこっちに攻撃をしてくるのではなく……チドリの首に手を伸ばしたのだ。
そう、まるで首を絞めるかのように。
『は?』
間の抜けた声を上げたのは、俺とゆかり。
当然だろう。誰が、召喚されたペルソナが召喚した相手の首を絞めるような真似をすると思うだろうか。
明らかに異常と呼ぶべき行動であり、一瞬唖然とした様子を見せてしまったのは当然だった。
「アクセル、ゆかりッチ、頼む! メーディアを止めてくれ!」
メーディアというのが、チドリのペルソナなのは明らかだったが……何を思ってこんな風になってるんだ?
いや、取りあえずこのままではチドリが酸欠で死ぬ……よりも前に、下手をすればメーディアに首の骨を折られて死んでしまいかねない。
メーディアが具体的にどれだけの力を持っているのかというのは、傍から見ても分からないのだから、その心配も当然だろう。
ペルソナにおいて、その外見というのはあまり当てにならないというのは、これまでの経験から十分に理解出来ていた。
一瞬刈り取る者を召喚しようかと思ったが、この部屋の広さ的にそんな余裕はない。
つまり……
「俺が直接止めればいいんだろ!」
そう言い、メーディアを直接殴りつける。
普通であれば、生身でペルソナに殴りかかるような真似というのは、自殺行為以外のなにものでもない。
だが、
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