暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2014話
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てところか」
「……思ったより安いな」

 俺の言葉に驚く順平。
 アワビは俺が捕まえてきた奴なので、仕入れの値段は無料。つまり、その1500円が丸々クラスの利益になる訳だ。
 ぶっちゃけ、俺が思い切り損をしているのだが、今回はあくまでも学園祭を楽しむという目的で用意したので、赤字程度はどうという事はない。
 それに、金を稼ぐという意味では幾らでも当てはあるし。
 ……うん、取りあえず俺が言えるのは、タルタロス万歳ってだけだな。
 正直なところ、影時間を解決すればタルタロスがなくなってしまうというのはかなり痛い。
 毎晩のようにタルタロスには宝箱が補充されるのだから、出来れば影時間が解決してもタルタロスだけは残って欲しい。
 ホワイトスターと連絡を取る為には、影時間の解決は必須だと思われる以上、二者択一となれば、考えるまでもないんだが。

「ま、企業努力をしてるからな」
「いや、企業って何だよ」
「有限会社アルマー民間軍事会社?」
「傭兵かよっ!」

 うんうん、順平のこの突っ込みも、聞くのが久しぶりだとどこか懐かしい気分すらあるな。

「あのね、あんた達……よくこんな状況でそんな馬鹿話をしてられるわね」

 俺と順平のやり取りを見ていたゆかりが、呆れたように言ってくる。
 実際、ゆかりがそう怒りたくなる気持ちも分からないではないが……今の状況でやるべき事は特にないってのも事実なんだよな。
 色々と順平からは詳しい話を聞いてみたいとは思うが、それは美鶴達が一緒の時の方がいいだろうし。

「そろそろ到着します」

 運手席にいる桐条グループの男の言葉に、視線を車の窓に向けると……辰巳記念病院の姿が見えてくるのだった。
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