EATING 24
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ーん…依存…忠誠…いえ、違うわね…
何て言ったらいいかな…うーん…『愛』?」
「姉さんの口から愛なんて言葉が出るなんて、明日は雪かしら」
「失礼ね」
「それで、姉さんは保護者としてどう思っているの?」
陽乃は少し考え込んだ。
「ねぇ、雪乃ちゃんには、あの二人ってどう見える?」
「どうって…夜架さんが翼君に依存しているとしか言いようが無いわ…」
「ええ、そう見えるでしょうね」
「まるで違うとでも言いたげね」
「近い言葉で言えば、『共依存』が近いかな。
互いに互いを心の拠り所としている。
夜架ちゃんは翼君へ己を捧げることで、安心感を得る。
翼君は頼られ、支えられる事で自己証明をしている」
「まるで親子ね…」
「でもあの二人は『親の愛』をしらない。
自己愛をしらない。だから、自分へ向ける愛を他人へ向けてしまう」
「それは私が聞いて良いことなのかしら?」
「貴女も清輝隊の一員なんだもの。
でも、あの二人は、とてつもなく臆病なの」
「臆病?」
「そうよ。あの二人は他人へ踏み込もうちしない。
失うのが怖いから。失敗する位なら、今の関係でいたいから。
あれだけ相手を愛しながら、あと一歩の所で踏み出せない。
『主従』という関係を楯にしてね」
そこで、ランク戦10本が終わった。
結果は7-3で翼の勝ちだった。
「じゃ、私は夜架ちゃんと代わって来るね」
「頑張って、姉さん」
夜架がブースから出て来て、陽乃と二言三言話して、雪乃の方へ歩いて来た。
「お疲れ様、夜架さん。素晴らしい剣捌きだったわ」
「ありがとうございます雪乃様」
「夜架さん。貴女、姉さんと翼君の関係をどう思うのかしら?」
「主様と陽乃様の関係でございますか?」
「ええ、私はチームに入って日が浅いから…
それに家では見られない姉さんを知りたいの。
それにあの姉さんが認めた男の事もね」
「左様ですか。お二方の関係は、上司と部下であり、姉と弟であり、母と子であり、恋人であり、他人でございます」
「続けて」
「私見ですが、初めは陽乃様は自分に無い力に憧れておりました。
ですが共に暮らす内、それだけではなく恋慕や庇護欲も芽生えた。
ですが互いに他者を心の底から信じる事が出来ぬ故、互いの気持ちを告げる事が出来ないでいます」
「貴女は姉さんと翼君が両想いだと思うのかしら?」
「はい。互いの想いに理由をつけ、目を反らしています」
「その理由を教えて欲しいのだけど、いいかしら?」
「主様は、陽乃様と雪乃様を助けたと聞いていますが、きっとその時の恩に漬け込んでいる、という負い目があるのでしょう。
逆に陽乃様は自分では神
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