「ご飯にしますか? お風呂にしますか? それとも……わ、た、し?」
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乗せながら、様々な武器のリストなどを見せていて。こちらを見上げてお礼を言った後、興味津々とばかりにそのリストを凝視するプレミアに、こういうところが放っておけないんだな――と、リズと顔を見合わせていれば、事態を面白げに見守っていたアルゴからまばらな拍手が響く。
「ですが、わたしが戦う力を欲しがっているのは本当です。いつまでも見ているだけというのは、悲しいです」
「あー……まあね」
「ですから、戦い方を教えていただけないでしょうか」
とはいえプレミアもそこは譲れないらしく。確かにプレミアのクエストの関係上からフィールドへ連れていくことも多く、自分で自分の身を守るくらいは出来た方が便利であるし……なにより、初めてプレミアがクエスト以外のことで自発的に頼んできたことだ。ショウキとしても、リズとしても、是非とも叶えてやりたいところ、だったが。
「戦い方を……教える……?」
片やソードスキルを普通に使えるかも怪しいショウキに、片やプレミアが扱えないような重量武器しか使ったことのないリズ。先の両手斧のやり取り……というかそもそも、戦闘からして初心者のプレミアには、重量級の武器は荷が重いだろうと、お互いにどうあがいても先生になれそうにない――とまで考えたところで、ショウキたちはもう一人ほどいることを思い出した。
「だそうよ、アルゴ?」
「ハ!?」
「よかったなプレミア、アルゴが教えてくれるらしいぞ」
すっかり事態を静観する側に向かっていたアルゴが突如として話題を振られ、何かを言うよりも先にプレミアへと約束をつける。実はアルゴの戦闘スタイルはまだ聞いてもいなかったりするが、それにしたって重量級武器ではないだろうと。というかただ面白げに見ているなどと許されない。
「待テ待テ、オレっちだってその、結構忙しくてだな」
「ありがとうございます、アルゴ」
「うっ……そんな目でオレっちを見るナ……」
「ふふふ……強いでしょう、プレミア視線」
何故か自慢げにリズが腕を組んでいるが、実際ショウキもプレミアからキラキラとした視線を向けられたら耐えられない。自分が何か汚い存在に思えて、綺麗なプレミアに何かしてやりたくなる。ショウキでさえそうなるのだから、おねーさん属性には効果覿面だろう――というか、リズもそうだ。
「アア、もう! 分かった分かった、オネーサンが手取り足取り教えてやるヨ!」
「はい、お願いします」
ヤケクソ気味ではあったもののアルゴもそう言ってくれて、ショウキとリズはまたもや顔を見合わせた。
――残るは自分達が、プレミアのために武器を作ってやる番だと。
「ところでショウキ」
「どうした?」
「『一番いいの』を買うついでに、『とくばいひん』を
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