暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2012話
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から判断する。……ちなみに、眼鏡を掛けた関西弁の男か?」
「え? いえ。違います。その……妙な格好をした女ですが」
「……へぇ」

 男の言葉に、ゆかりが一言だけ漏らす。
 その声を聞いた瞬間、俺達を案内する為にやって来た男は間違いなく触れてはいけない何かに触れたかのように、一瞬ビクリとした。
 いやまぁ、そんなゆかりの気持ちも分からないではないんだけどな。
 イレギュラーシャドウとの戦いがあった日に、誰にも何も言わないでいきなりいなくなって……その上、幾月やタカヤの騒動だ。
 当然のように順平の事は心配し、事実時間があれば色々と探し回っていたし、桐条グループの力も借りて探していた。
 なのに、そんなに俺達に心配を掛けていた中で、本人は女と一緒にイチャついていた。
 それを聞いたゆかりが、そう簡単に許せる筈がないだろう。

「取りあえず落ち着け。俺達を迎えに来た男に当たっても意味はないだろ。何か言いたいのなら、その男じゃなくて順平に直接言った方がいい」

 そう言うと、少しだけゆかりは落ち着く。
 男の方は、俺に感謝の視線を送っていた。
 一見すれば普通の女子高生にしか見えないゆかりだが、実際には連日のようにタルタロスに挑み、命懸けの戦いを繰り返しているのだ。
 本気になった時の迫力は、その辺にいる不良程度にどうこう出来るような代物ではない。
 それこそ、今のゆかりが本気になれば、弓やペルソナといった能力がなくても、素手の状態ですら不良の10人程度は相手に出来てもおかしくはないのだから。

「……そうね。その辺りはしっかりと順平に言わせて貰おうかしら。じゃあ、順平のいる場所に案内してくれる?」

 そう告げるゆかりは、満面の笑みを浮かべていたが……その笑みを見た不良がぎこちない動きで頷いたのを見れば、それがどれだけの迫力を持っていたのかが分かるだろう。
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