ペルソナ3
2012話
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ってた男?」
「ああ。正直なところ期待してなかったんだが、まさかそっちに引っ掛かるとは思わなかった。とにかく、このメールが本当なのかどうかを確認する。お前も行くか?」
「当然でしょ。けど、桐条先輩には連絡をしなくてもいいの?」
「その心配は分かるが、取りあえず向こうの様子をきちんと確認してからだ。万が一、待ち伏せとか、そういう風にされている可能性を考えるとな」
そう告げる俺の言葉に、ゆかりは素早く頷く。
「悪い、俺とゆかりはちょっと抜ける。もしかしたら、今日はもう戻ってこないかもしれないから、時間になったら解散してくれ」
「ちょっ、こんな時間にデートかよ!?」
友近がそう叫び、当然のように俺とゆかりに……頬を赤く染めたゆかりに視線が向けられるが、何故かゆかりはいつものように否定せず、俺の腕を抱く。
まだ夏服……つまり薄い生地の制服だけに、ゆかりの年齢以上に発達している双丘が、俺の肘にひしゃげて潰される。
そんなゆかりの様子に教室に残っていた者達がざわつく。
ゆかりはそんな中、1人の女に……さっき俺に話し掛けてきた女に視線を向けていたが、すぐに俺を引っ張って教室から出ていく。
そうして教室から出ると、すぐに抱いていた俺の腕を離し、顔を真っ赤にしたままだが学校を出る。
本来なら学校の中からでも影の転移は出来たんだが、今は学園祭の準備期間という事で、色々と忙しい。
普段使っていない教室とかも、普通に使われていたりするしな。
そんな訳で、学校から出るとすぐに建物の陰に入り、影のゲートでポロニアンモール駅に向かう。
そうしてポロニアンモール駅の近くに到着すると、メールでポロニアンモール駅に迎えに来るように送る。
そのまま、数分……ゆかりと2人で落ち着かない様子で時間を潰していると、やがて見覚えのある人物が姿を現す。
どうやら、前もってこの辺りで待っていたのだろう。
「お久しぶりです、アルマーさん」
そう言って頭を下げてくる。
ん? あの時、俺は名前を言ったか?
一瞬そう思うも、そもそも俺はポートアイランドの近辺で有名人だ。本当に俺の事を調べようと思えば、そう難しい話でもないだろう。
「それで? 順平……写真の男を見つけたって話だが?」
「はい。すぐに案内します。ただ……」
口籠もるその様子は、何かを言いたいが、言ってもいいのかと、そんな風に思っているように見える。
「どうした?」
「いえ、アルマーさんから渡された写真の男は間違いなくいるんですが、1人じゃないんですよ」
メールにも書いてあった複数形での表現。
どうやらそれは、何かの間違いだとかそういう事ではないらしい。
「そうか。取りあえず案内してくれ。どういう相手なのかは、こっちで見て
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