ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
2章 生き様
15話 単独行動其の二〜リア編〜
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、片手剣のソードスキルの中でもトップクラスの威力を誇る。しかも射程範囲が長い。
ヴォーパルストライク特有のジェット音が洞窟に響き渡る。そして、それはインフェルノ・ドラゴンのHPが、最後の一本に差し掛かった合図の音でもあった。
再び踏み場に戻ったリアに襲い掛かったのは、彼女が全く予想もしなかったことだった。ドラゴンは、ぐっと背筋を伸ばすと、その翼を広げ…
「……っ??」
思い切り仰ぎ始めたのだ。それはまさに竜巻のようで、リアが今まで経験してきた強風の中でもダントツの強さだ。いや、このレベルを体験したことがある人がいるとすれば、それは恐らく竜巻に巻き込まれたことがある人だけだろう。胸当てしか金属防具を付けておらず、あとはすべて布装備のリアは、いとも簡単に、まるで紙屑のように、真上に吹き飛ばされた。
隙間なく垂れさがる石柱に触れる前に、リアは空中で一回転すると、その石柱を蹴り、その体は仮想世界の重力加速によってドラゴンのもとに突っ込んでいく。あのままいっていたら、石柱にぐさりと体が突き刺さっていただろう。軽業スキルを上げておいてよかったと、心からリアは思った。
リアの剣が赤色に染まる。そして、それはジェット音を纏った。そう、ヴォーパルストライクである。
が、その時、不意にリアの背筋に嫌なものが走った。それが当たるのは心底嫌だが、こればかりは外れたことがないのだ。
見る見るうちに距離は縮まり、ドラゴンの頭まであと数メートル…というところで、驚くべきことに、ドラゴンは、ふっと、その頭を右にずらしたのだ。
リアの体は、受け止めるべき足場がなくなったことで、燃え滾るマグマがその体を包み込み、高い水しぶきならぬマグマしぶきを上げた。
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