ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
2章 生き様
15話 単独行動其の二〜リア編〜
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(といっても下はマグマの湖なのだが)に垂直に、切っ先を下にして剣を構える。リアの跳躍力がなくなり、その体は重力加速度に従って、どんどん加速していく。そして、テンペストがオレンジのライトエフェクトを纏う。
「ギャアァァァァァ!!」
片手剣 3連続下段刺突技 スランティング
リアのほぼ全体重を乗せた強烈な突きは、真っ赤なエフェクトがはじけ飛ばせ、ドラゴンの悲鳴が洞窟中に響き渡る。
振り落とされる前にリアはドラゴンの頭から飛び降りたと同時に、ドラゴンは痛みに耐えきられないというように頭をぶんぶんと振っている。
ドラゴンがそんなことをしている間にも、リアは構えの体勢を崩さずに、だがその頭はフル回転していた。
今の攻撃で、10本あったHPバーのうちの1本の、約0.5割削れた程度だった。全体重が乗っていたうえに、まったくの無防備の頭にクリーンヒットしたのだから、普通はもっと削れていていいはずなのだが、このドラゴンはなかなかに耐久値が高いらしい。
「ドラゴンの弱点…ドラゴンの弱点…」
つぶやきつつも、ドラゴンの狭い来る噛みつき攻撃を、たった半径1メートルほどの踏み場で避ける。が、わずかに腕をかすり、HPが削られる。どうやら攻撃力もかなり高いようである。
その時、リアの頭に一つのことが思い出された。
それは、ある魔法学校を舞台にした一人の少年と闇の帝王との戦いの物語だ。日本に帰ってから、ここにログインするまでの間に、「本は読んでおいたほうがいいよ。ほら、これなんか、有名だし読みやすいだろう」とか言う、胡散臭い眼鏡のお役人に勧められて読んだのだ。その本の4巻のトライ〇ィ〇ードトー〇メントという試合で、主人公がドラゴンに守られた卵を盗み出すという課題があった。そこで、ダー〇スト〇ングのビク〇ール・ク〇ムがドラゴンの目に結膜炎の呪いをかけたのだ。そしてそれに対してあのハー〇イオ〇ーが「ドラゴンの弱点は目よ!」とか言っていた気がするのだ。
「そうだ、目は鱗に守られてない??」
3度目の噛みつき攻撃の時、うまくかわし、紅炎の右目に、片手剣で唯一の突進技“レイジ・スパイク”を突きさす。
その攻撃に、ドラゴンは悲鳴を上げてのけぞった。HPバーを見やると、先ほどの3連撃よりも多く、2割も削れている。それは、このドラゴンの弱点が目だという確かな証拠だ。
「よし!このパターンで行けば…!」
だが、この時リアは重要なことを一つ忘れていた。
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