ペルソナ3
2011話
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れないが……何だかんだと、カロリー的にはそんなに差がないように思えるんだけどな。
特に俺が焼いてるオージービーフは、脂身じゃなくて赤身が美味いタイプだし。
ともあれ、そんな訳で肉の表面が焼けてきたら鉄のヘラで一気にひっくり返す。
こうしてひっくり返したら、それ以後は可能な限り肉を動かさない方がいい……んだったよな、確か。
ネットで集めたステーキの焼き方だから、どこまでが本当なのかは分からないが。
「取りあえず1枚目だから、レアとかじゃなくてウェルダン……完全に火を通すぞ」
そう告げると、何人かの生徒が残念そうな表情を浮かべる。
いや、料理に関しては素人よりちょっとマシ程度な俺にレアとか焼かせてみろ。それはレアじゃなくて生焼けとかそんな感じになるぞ?
一応新鮮な――賞味期限が先という意味で――肉を選んできたから、生焼けでも絶対に腹を壊すって訳じゃないだろうが。
「あ、それだけど。食中毒とか怖いから、もし学園祭でステーキとかを焼く時は、レアとかミディアムレアじゃなくて、完全に火を通すウェルダンでお願いね」
鳥海がそう言ってくる。……それでいながら、鳥海の視線はしっかりと鉄板の上にある牛肉に向けられていた。
……うん、ビールの類を持っていないのが、教師としてせめてもの責任といったところか。
ともあれ、しっかりと火を通し……包丁で鉄板の上の牛肉を切る。
切ってみれば、中まで完全に火が通っているのが分かる。
それを確認し、スーパーで売っていたステーキソースを鉄板の上から肉に掛ける。
本来なら、このステーキソースもしっかりと手作りした方がいいんだろうが……残念ながら、俺にはそんなスキルはない。
いや、レシピを見ながらだと作れるかもしれないが、今日ならともかく、学園祭の時も手作りをするというのは面倒だ。
それに、スーパーで売ってるステーキソースも相当に美味いしな。
これは、昨日フライパンでステーキを作ってみた俺が言うんだから、間違いない。
寧ろ、色々な種類のステーキソースを買ってきて、どれを使うか客に選ばせるというのも結構いいかも?
濃厚なステーキソースを好む客もいれば、さっぱりとした和風のソース、もしくはワサビ醤油がいいという奴もいるかもしれないし。
それを思いつけただけでも、今日の練習をした甲斐があったな。
「さて、そんな訳で出来たぞ欠食児童ども。取りあえずまだ焼くから、これは1人1切れな」
そう告げ、肉に更に包丁を入れ、サイコロステーキにしていく。
……包丁を完全に使い慣れている訳でもないし、ましてフォークで刺した状態で切るのも慣れている訳ではないので、ステーキの大きさは結構バラバラだし、切れ目もしっかりとしている訳ではない。……が、この欠食児童達にとっ
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