暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2011話
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「俺はこれだ。OBの人に今日の事を話したらくれたんだ」

 宮本が出したのは、ハムの塊。
 それこそ、分厚く切ってハムステーキにしたりして楽しめそうなハムだ。
 焼きそばはともかく――いや、これだけの数になればそれなりの値段はするだろうが――このハムは結構な高級品だぞ?
 それこそ1塊で3000……いや、5000円くらいはしてもおかしくないくらいの高級ハム。
 もっとも、月光館学園の剣道部は全国的にも強豪として有名だ。
 そのOBともなれば、そのくらいのハムを渡してきてもおかしくはない……のか?
 ともあれ、そういうハムってそのまま食った方が美味いと思うんだが。
 まぁ、持って来た宮本がそう言うのであれば、ハムステーキでも作るか。
 個人的にはハムカツとか結構好きなんだが。
 ここにあるのは鉄板だけなので、ハムカツを作るのは無理だが。
 ちなみに、鉄板は相応の広さなので、他にも調理担当のメンバーが3人程、自分やクラスの連中が持って来た食材を鉄板で焼いている……のはいいんだけど、鮭とか持って来たのは誰だ? 鉄板で鮭ってのは……ああ、でもちゃんちゃん焼きだっけ? 前にちょっとTVで見た記憶があるな。

「友近、焼きそばはもう少ししてからだ。余った具材とかを使うしな」
「えー……まぁ、しょうがないか」

 若干不満そうにしながらも、友近は納得する。
 実際こういうバーベキューで焼きそばをやるときは、食べている中で余った具材とかを使う……一種のシメに近いと思うのは俺だけだろうか。

「まずは俺が持ってきた肉がもう少しで焼けるから、ちょっと待ってろ」

 俺が用意した肉は、A5の和牛……という訳ではなく、ごく普通にスーパーで売ってるオージービーフだ。
 オーストラリア産の牛肉は、硬いとか何とか言われているが……ぶっちゃけ、高校生くらいの食べ盛りにとっては、質より量という面が大きい。
 勿論その肉が不味すぎれば話は別だが、スーパーで売ってる肉である以上、極上品という訳ではないだろうが、不味いって程でもない筈だ。
 それに、肉は調理の仕方次第で味が大きく変わる……らしい。
 いや、これは俺には実感がないから何とも言えないが、荒垣が言っていた事だし、決して嘘って訳ではないだろう。
 ともあれ、実際に肉を焼く音と匂いは、周囲でこっちの様子を見ている者達の視線を一身に集めているのは間違いなかった。
 もっとも、飢えた獣の如き視線を俺に――正確には俺が焼いている肉に――向けているのは、殆どが男だが。
 勿論肉を食べたがる女もいるが、多くの女は肉ではなく、何故かお好み焼きを焼いてる方に視線を向けている者が多かった。
 いやまぁ、単純に肉! ってよりは、多少なりとも野菜が入ってるお好み焼きとかの方に興味が向くのかもし
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