暁 〜小説投稿サイト〜
夢幻水滸伝
第四十六話 都の星達その十五

[8]前話 [2]次話
「そうするさかい」
「それでだね」
「二人で御所に戻ってや」
 麻里佳に微笑んで述べた。
「そうしてな」
「あーしの場合は行くってなるね」
「そやね、まだ御所に行ったことないさかい」
 それで麻里佳はそうなるというのだ。
「そうなるね」
「そやね、ほなね」
「御所で待ってるね、先輩じゃなかった姫巫女さん」
 麻里佳は綾乃ににこりと笑って暫しの別れの挨拶をした、そうして弥生と二人で御所に向かった。後には綾乃が残ったが。
 綾乃はすぐに一旦物陰に隠れてそこから空に向かって移動の術を使った、そうして都の者達に見えない様にしてだった。
 宙に出てそこで八岐大蛇を出した、すると大蛇の背中にもういた。その大蛇の背中から大蛇に対して言った。
「ほな越前行こな」
「よし、ほなな」
「今からな」
「越前に行ってな」
「今度は漁師やな」
「漁師を仲間にするんやな」
「そうしよな」
 八つの頭で喋る大蛇に答えた。
「今から」
「急ぐで、越前まで」
「一気に飛ぶさかいな」
「ご主人は越前に着くまで落ち着いてるんや」
「わしの背中でな」
「いや、暫く振りにあんたの背中に乗ったし」
 そこからの景色を見下ろしつつだ、綾乃は大蛇に答えた。
「飛んでる間景色楽しむわ」
「そうするんかいな」
「ほなそれでええか」
「じゃあ越前までの景色楽しんでくれ」
「そうしてな」
「わかったわ」
 綾乃は大蛇の言葉に頷いた、そうしてだった。
 越前に向かうがここで自分の服装に気付いた。
「まだ町娘の服やし」
「着替えるか?」
「そうするか?」
「ううん、まあ五人目も民家に住んでるっていうし」
 それでと大蛇に答えた。
「仲間にするまでええわ」
「ほなそのままの服でいこか」
「越前までな」
「それで都に戻ったらな」
「着替えよな」
「そうするわ」
 こう答えてそしてだった。
 綾乃は今度は越前に向かった、都で四人の星の者達を加えた彼女はいよいよ最後の者を加えに向かった。


第四十六話   完


                 2017・12・16
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ