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ドリトル先生と和歌山の海と山
第二幕その九

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「日本刀で切腹したなんて」
「最後まで日本に思い入れがあったんだろうね」
「そうだろうね、本当に不思議な人だね」
「そのハウスホーファーという人も来ていたんだ」
 高野山にというのです。
「そして多くのものを学んだらしいよ」
「そうした場所でもあるんだね」
「その高野山にね」
「僕達もだね」
「行ってね」
 そしてというのです。
「色々なことを学ぼうね」
「それじゃあね」 
 王子は先生のその言葉に頷きました。
「そうしようね、あとね」
「あと?」
「やっぱり先生高野山でもだよね」
 王子はエクレアを食べつつ先生に尋ねました。
「今みたいにティーセット楽しむよね」
「うん、和風でも何でもね」
 先生も王子に笑顔で答えます。
「そのつもりだよ」
「やっぱりね、先生はね」
「僕はティーセットがないと動けないんだよ」
「十時と三時のね」
「十時は軽くでね」
 そしてというのです。
「三時はね」
「しっかりとだね」
「食べないとね」
「動けないからだね」
「だから高野山でもだよ」
 勿論和歌山の他の場所でもです。
「ティータイムは摂るよ」
「そうだよね」
「そしてお茶もお菓子も楽しむよ」
 その両方をというのです。
「特にお茶をね」
「先生はいつもお茶だからね」
「特に紅茶だね」
「今も飲んでるしね」
「紅茶のない生活は考えられないよ」
 甘いミルクティーを飲みつつ言う先生でした。
「ティータイム以上にね」
「毎日絶対に飲んでるからね」
「日本に来てもね」
「朝から晩までね」
「日本のお茶を飲むことも多いけれど」
 それでもというのです。
「紅茶を飲まない日はないね」
「それが先生だよね」
「紅茶はいいよ」
 こうも言った先生でした。
「飲むと美味しいし心がすっきりしてね」
「いいんだね」
「紅茶がなくなったら」
「先生は駄目かな」
「そうなるよ、トミーや皆が淹れてくれるし」
 ここでこの日も研究室の中にいて先生と同じ時間を過ごしている動物の皆も見るのでした。今日も皆平和です。
「僕だってね」
「自分でも淹れるしね」
「そうしているからね」
 だからだというのです。
「毎日ね」
「紅茶は飲んでるね」
「飲んでそうして」
「気分もすっきりして」
「本も読んで論文も書いているんだ」
「一服にもなるしね」
「そのこともあるからね」 
 実際にというのです。
「紅茶はいいんだよ」
「特にミルクティーだね」
「そうだよ、他の紅茶も飲むけれどね」
「この前ローズティー飲んでたよね」
「あれもいいね」
 こちらの紅茶も好きな先生です。
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