第23話 第三次ティアマト会戦 後日談
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ありません」
「連絡をしよう」
「恐らくは、ワイドボーン中尉も同じ事を意見具申しているはずですが、念には念を入れた方が宜しいかとお思います」
連絡を入れながらも次第に悪化する戦況に統合作戦本部の面々が宇宙艦隊の作戦が失敗に終わるのを感じ始めて居たが、リーファ自身は戦後処理に頭をシフトしていた。
このまま行けば、必敗は確実、何処まで損害を抑えられるのか、最悪六万隻六百万人が戦死する羽目になる。そうなると残存艦隊8個艦隊12万隻で防戦することになるが、防戦だけなら何とか成るはずだ。しかし今回の様な事を又行われたら壊滅的な打撃を受けることになる。艦隊隻数を一万五千隻から一万三千隻に落とせば9個艦隊に出来るが、ジリ貧になりかねないな。
リーファがその様な考えをしている中でリーファの献策どうりに事が進んでいき結局撤退が行われていく、それを見ている統合作戦本部長以下は深い溜息と失望感に包まれていた。
「本部長閣下、負けたモノは仕方有りませんが、此から再編成で大変です。一旦部員を休憩させて、出来るだけ早い内に行うべきかと思いますが」
「そうだな、早急に被害の全容を調べてこちら側からの見た限りの報告書と艦隊の再編成計画を立てよう」
その言葉に、詰めていた部員達が敗戦の悪夢を振り払うように交代のオペレーター以外はゾロゾロとタンクベットへ向かい二時間ほどの仮眠の後で仕事を始めた。同じ頃ティアマト星系から撤退した艦隊からの第一次報告が入り艦艇喪失が三万隻に近いことが判り、部員達が大慌てになるのであった。
「ロボス大尉、残念ながら貴官の判断が正しかったと言うわけだな」
「嬉しくはありませんが」
「半数残っただけでも良しとしないとならんとは」
その言葉に部員達のテンションが下がる。
「我々のやらなければ成らないのは、何故負けたかを戦訓にして誤魔化さない事です」
「そうだな、今回のような事が続いては駄目だな」
その言葉に部員達が頷いた。
もっともリーファにしてみれば、隠蔽体質の同盟では隠されるのではないかと感じていた。
宇宙暦789年2月20日
■自由惑星同盟軍 第二艦隊旗艦パトロクロス
敗戦のショックが冷め止まないこの日、第二艦隊残存艦隊は敗残の群れと成って首都星ハイネセンへ向かっている。数日前には会議中にドーソン臨時司令官をパエッタ分艦隊司令官が胸ぐらを掴んで罵倒する事態が起こりギクシャクした状態での帰還であった。
艦内ではドーソン准将がハイネセンへFTLで幾度と無く連絡を取りっていた。
「はい、私です。先生にはご機嫌麗しく、はい、責任追及で委員長を辞任させるチャンスと言うわけですな。パエッタを英雄にさせてから、虚構の英雄とするのは如何でしょうか?えっ奴は仲間ではありませんよ。ラムゼイ元帥
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