入学編
入学編1
前書き
「納得できません」
「まだ言っているのか……?」
(……仲のよろしいことで)
国立魔法大学付属第一高校入学式の日。
だが、まだ開会二時間前の早朝。
新生活とそれがもたらす未来予想図に胸踊らせる新入生も、彼ら以上に舞い上がっている父兄の姿も流石に疎らな時間。
その入学式の会場となる講堂を前にして何やら言い争っている、真新しい制服を着た一組の兄妹を横目でチラリと見ながら、同じく真新しい制服を着たボク──『藺生樹 琉詩愛』は呑気にそんなことを思った。
何故そんな早朝にボクがいるのかというと、ボクと同じくして今日入学するボクの双子の弟──『藺生樹 瀬晦做』に連れられたからに他ならない。
本来、朝はギリギリまで寝ていたい派の低血圧なボクは今、とても眠かった。そのせいかそのお陰か、瀬晦做とはぐれ、一人でフラフラと散策しているのが現状だった。
本来ならば、瀬晦做と合流すべきなのだろうが……
(入学式まではまだ時間あるし、眠いから、何処かで一眠りしようか……)
ボクは合流より、今ある己の眠気に従い、眠れる場所を探して散策を再開した。
前書き
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