4 分相応な報酬を。
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押し退けようとしても、びくともしない。だが、その手は邪魔だ、というように、どこから持ってきたのか手錠をかけられた。弱点が握力と腕力である私は、この時点でもう、勝ち目がなかった。そして、顎を持ち上げられキスをされた。徐々に力が抜けていく。
頑なに閉ざしていた歯列を舌でなぞられ、開いてしまった隙間から何か、液体状のものが流し込まれた。とっさに吐き出そうとしたが、鼻をつままれ息ができず、そのまま飲み込んでしまった。多分これは、媚薬だ。そんな味がする。
咳き込みながら、念のために問いかける。
_「媚…薬でも…入れたの?」
体が熱くなってきた。大丈夫、こういう時のための訓練は受けてある。だが、人間の体は弱いものである。息が徐々に上がっていく。
_「あァ。分かってんじゃねェかァ。なら話ははやェなァ?」
と、晋助は黒い笑みを浮かべた。
***
それから半日後、やっと解放された私は、晋助のせいで本当に使い物にならなくなった足腰に鞭打って、真選組宛のレポートを書いていた。もちろん、書く場所は晋助の部屋である。抹茶ラテをお供にパチパチとキーボードを弾くのを横で他の仕事をしながら見ていた晋助が、口を開いた。
_「お前、真選組の監察だったよなァ?」
抹茶ラテを啜りながら応える。
_「Yes, sir. どうかしたの?」
画面から顔をあげて晋助を見る。
_「いや、なんでもねェ。零杏、お前鬼兵隊の交渉役として春雨に行けるか?」
_「春雨って、あの神威とかいるところよね?」
_「あァ。噂じゃァ、春雨の後ろについているのは『天導衆』らしい。」
天導衆…あ、しばらく帰ってなかったな。だが、今はまだ命令を遂行できていない。何とごまかせばよいか。
_「じゃあ、その天導衆とやらが一体何なのかを調べてきてくれ、ってことかしら?」
_「そうだ。オレたちもしばらくしたらまたどうせ春雨たちとの会合がある。その時に合流する流れだ。」
_「それはいつ頃?」
_「一週間後くらいだろうなァ。詳しくは万斉が知っているはずだ。」
_「なるほど、分かった。じゃあ私は、天導衆について調べたことをまとめて神威たちの船か、あなたたちが来るのを待っていればいいのね?」
_「あァ。そういうこったァ。やれそうか?」
_「…うーん、いいよ。でも、給料はその分上げてね?wwww」
_「そらァ、お前の活躍次第だろ?たまに報告するのも忘れんなよ?」
_「分かった。ベストを尽くして差し上げましょうwww …じゃあ私は、今から着替えないと。どっかの誰かサンのせいでまだあちこちが不自由だけどね、wwww」
すごい殺気の
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