猫娘とUSJ編
NO.014 水難ゾーン
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できるかもしれない」
「どういうこと出久ちゃん……? あちらはこちらの個性を把握していると思うからきっと対策されていると思うわよ?」
「いや、それはないと断言できるよ」
「な、なんでだ!?」
出久は理由を話す。
この水難ゾーンに蛙吹がいることがその証明だと。
「もし、梅雨ちゃんの個性を知っているんだったらわざわざ水難ゾーンにしないで火災ゾーンに送ったと思うから。きっと生徒の個性までは把握していないんだと思う」
「なるほど……一理あるわね」
「だけどそれでどうするってんだよ!?」
「落ち着いて峰田君。ここを突破する方法を今から二人に教えるから」
出久はそれで二人に攻略法を話す。
この攻略には峰田の力が必要不可欠だという事を。
それで重大責任を負わされた峰田はガチガチになってしまっていた。
「む、無理だよ……おいらじゃあんな大軍に向かう覚悟が出来ねぇよ……」
弱音を吐く峰田に出久は峰田の手を握ってから一言。
「今は峰田君だけが頼りなんだ。お願い、力を貸して……」
「み、緑谷……」
その必死な表情に峰田の心の中で何かが灯った。
「よーし! やってやろうじゃねぇか!!」
燃えている峰田の姿を見て蛙吹は出久の事を感心していた。
「出久ちゃん、なかなか女の子の武器の使い方を分かっているのね」
「え? どういう事……? ただ頼んだだけなんだけど……」
「無自覚……出久ちゃんってもしかして魔性なのかしら……?」
蛙吹は出久の鈍感とも言える反応に頭を悩ませるのであった。
まだ女子になって一年。
「男だったらこうしたら喜ぶ」反応なんて学ぶ機会なんてあるはずがないゆえに、こうして感覚が少し鈍感になってしまっているのであった。
これはこの難関を乗り切ったら女子のみんなで女子力の勉強会を開いた方がいいわねと決意していた。
それはともかくとして作戦通りに出久は水中型ヴィランの頭上へと飛び跳ねた。
それでヴィラン達は獲物が向こうから来たぞ!と攻撃を仕掛けようとするが先に出久が仕掛ける。
「即興命名! ハウリング・インパクト!!」
にゃぁぁぁあああああああーーーー!!!!
出久の起こした衝撃波によって一点集中された音は海面に直撃して大渦を発生させる。
そこに蛙吹に抱きかかえられた峰田が、
「おいらだって! おいらだって!!」
と自分の頭の出血を厭わないでもぎもぎを次々とヴィラン達に投げて行った。
効果はすぐに現れた。
大渦はすぐに元に戻ろうとしてヴィラン達ともぎもぎも吸いこんでいく。
結果はヴィラン全員がもぎもぎに引っ付いて一塊になってしまい戦闘不能を実現したのだ。
蛙吹はまだ空中を飛んでいる出久をカエルの舌で拾いながらも、
「とりあえず
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