第二十二幕:ふたつの虹を宿した少女
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も差があるのですか!?」
凪咲「はい。主人はそう話していたわ。だけど・・・七夏が描いた主人の顔・・・眼鏡のレンズの色を見て、私は自分の部屋へ駆け込んでしまったの・・・」
時崎「それって・・・」
凪咲「今思うと、血の気が引いてゆく自分の表情を、七夏や主人に悟られないようにする為だったのかもしれないわ」
−−−−−当時の回想1−−−−−
七夏「おとうさんっ! 今日、おとうさんの絵、描きました☆」
直弥「どれどれ・・・」
七夏「上手く描けたかな☆」
直弥「これは、よく似てるよ! 七夏!」
七夏「くすっ☆ お母さんにはまだ見せてないの」
直弥「どうして?」
七夏「えっと、お父さんに最初に見てもらいたくて♪」
直弥「ありがとう! 七夏!」
七夏「はい☆」
凪咲「あら、どうしたの七夏?」
七夏「あ、お母さん! 今日ね。お父さんの絵を描いたの♪」
直弥「よく似てて驚いたよ!」
凪咲「まぁ! 七夏、私にも見せてくれるかしら?」
七夏「はい♪」
七夏ちゃんは両手を大きく広げて「お父さんの似顔絵」を凪咲さんに見せる。
凪咲「っ! ・・・七夏! 上手く描けてるわ! ちょ、ちょっと、ごめんなさい」
七夏「???」
直弥「凪咲!?」
凪咲さんは、言葉を置き去りにして、足早にその場を離れてしまう。
七夏「お母さん、どうしたのかな?」
直弥「きっと、嬉しくて、自分の部屋で泣いてるんじゃないかな?」
七夏「くすっ☆ 私、お母さんに、この絵あげてきてもいいかな☆」
直弥「ああ。もちろん! きっと喜ぶよ♪」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
七夏「・・・・・」
直弥「七夏!? どおした!?」
七夏「えっと、お、おかあさん・・・ほんとに泣いてて・・・」
直弥「え!?」
七夏「わたし、どおしたらいいのか、分からなくなって・・・」
直弥「七夏!!!」
七夏「おとうさんっ!」
直弥さんは今にも泣き出しそうな七夏ちゃんを、ぎゅっと抱きしめたけど、七夏ちゃんは、そのまま泣いてしまう。直弥さんは七夏ちゃんが落ち着くまで抱きしめていると、七夏ちゃんは、そのまま安心した様子で眠ってしまった。
直弥さんは、眠った七夏ちゃんをお部屋のベッドに寝かせた後、凪咲さんの所へ向かった。
−−−−−−−−−−−−−−−−
凪咲「自分の部屋で心を落ち着かせようとしていた私の所へ、主人は理由を聞きに来たの」
時崎「・・・・・」
−−−−−当時の回想2−−−−−
直弥「凪咲・・・」
凪咲「あなた・・・七夏は?」
直弥「部屋で、寝ているよ」
凪咲「そう・・・ごめんなさい」
直弥「七夏の描いた、この絵がどうかしたのか?」
凪咲「眼鏡の色が・・・違ってて・・・」
直弥「眼鏡の色・・・そうなのか?
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