第二十二幕:ふたつの虹を宿した少女
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てくれるかも知れないが、何に使うか訊かれる可能性が高い。七夏ちゃんに驚いてもらう為には、このアルバム作りは水面下で行う必要がある。アルバム作りの為の工作用具と材料を見て回る。
時崎「おっ! これは!」
セブンリーフ・・・七夏ちゃんお気に入りのブランド。そのセブンリーフのレターセットが目に留まる。しかし、七夏ちゃんは既にこのレターセットを持っている可能性が非常に高い。本人に聞く事もできないし、どうしようか迷ったけど、とりあえずひとつ購入することにした。あと目に付いたのは「カラーセロファン」・・・色々な色があってアルバムに彩を添えてくれそうだ。ただ、沢山の色を買うのは非効率なので、透明なカラーセロファンを選び、色は油性のペンで付ける事にした。数色の油性ペンも合わせて購入する。アルバムのベース素材は、厚紙を使う・・・色々なデザイン厚紙が置いてあったので、その中からセブンリーフのレターセットと合うデザインを選んだ。この材料と一緒に購入した「とびだす絵本」から、その仕組みを理解して、アルバム制作を行えば、上手く出来ると思う。必要な材料を買って民宿風水へ戻る。
時崎「ただいま」
凪咲「あら、柚樹君! お帰りなさい。七夏と一緒じゃなかったの?」
時崎「さすがに、学校まで一緒って訳には・・・」
凪咲「そう言われればそうね。いつも七夏と一緒に居るように思えてきて・・・」
凪咲さんは苦笑している。俺も少しこそばゆくなった。
時崎「七夏ちゃんは、図書室によってから帰るって話してました」
凪咲「そうなの?」
時崎「はい。お昼過ぎには帰るって話してましたから、もうすぐ帰ってくると思いますけど」
凪咲「ありがとう。柚樹君」
電話から音が鳴った。
凪咲「ちょっとごめんなさいね」
時崎「はい。どうぞ」
凪咲さんが電話に応答する
凪咲「お電話ありがとうございます。民宿風水でございます。あら? 七夏?」
・・・どうやら、電話の先に七夏ちゃんが居るようだ。
凪咲「・・・そう。分かったわ。気をつけてね」
凪咲さんは電話を置く。
時崎「七夏ちゃんからですか?」
凪咲「ええ。まだ学校に居るみたいで、商店街にも寄るみたいだから、帰りは夕方頃になるって」
時崎「夕方・・・ですか」
凪咲「また、本に夢中になっているのかしら?」
時崎「なるほど」
凪咲「柚樹君、お茶煎れますね」
時崎「ありがとうございます」
凪咲さんが煎れてくれたお茶を頂く。
凪咲「お昼、もう少し待っててくださいね」
時崎「ありがとうございます」
昼食を頂いて、少しくつろぎたくなるが、アルバム制作を行うため部屋に戻る。
時崎「凪咲さん、ごちそうさまでした!」
凪咲「あら? もういいのかしら?」
時崎「はい」
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