暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
37部分:第六話 レポートその六
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
 新一君はまた調子に乗った顔を見せてきます。すっごく嫌な感じです。それを顔にも出していますけれどそれでどうにかなる子じゃないんですよね。
「御礼?」
「うん。ほっぺたでいいから」
「ほっぺたって?」
「だからさ」
 何かここまでにやけた笑いってそうはないでしょう。とにかく何か変な期待をしているのがわかります。どうせ言うことは決まっていますけれど聞いてあげることにしました。
「それで何?」
「キスなんだけれど」
「そう、キスなの」
 わかっていましたけれど。よりによって図書館で言いますかこの子は。
「駄目かな。御礼はまあささやかなもので」
「はったおすわよ」
 一言で済ませてあげました。
「馬鹿言ってると」
「冷たいなあ、先輩は」
「キスなんて何考えてるのよ」
 また八重歯が出ちゃいました。自分でもわかります。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ