第七章 C.D.の計略
奪われたモノ
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
頭を押さえ、ブンブンと振りながら叫ぶレイカ。
見たところでは頭が痛んで暴れているようだが、あまりにも唐突過ぎる。
しかも、その節々から漏れ出てくる言葉が不穏だ。
「違う、あれは仕方ない・・・でも、見た・・見た?私、おじいちゃんが死んだのを・・・?誰が・・・誰がぁ!!!!」
「これは・・・・何が・・・・」
「とにかく、彼女を抑えよう!」
何かが起こっている。
何者かによる介入であろうか。
とにかく彼女を落ち着かせなければならない。
そのために走り出そうとする4人だが、その目前にそれを邪魔するものが現れた。
「おっとみなさん、邪魔しないでくれ」
「何だお前!!」
彼らの前に現れたのは、一人の男だった。
だが男とはいっても、声質から判別できるだけだ。
正確には「男なのだろうか」といったところか。
彼らの前に現れたのは、男の声が聞こえてくる黒いモヤだったからだ。
それは空間に空いた穴なのか、それともただの黒い霧の塊なのか。
ボシュぅ、とその場に吹き出したそれは、その得体のしれない迫力は―――――彼らがそれより前に踏み出さないように押しとどめるだけの力を持っていた。
そして、そのモヤの中からフードをかぶった男が出てきた。
剣崎達は知る由もないことだが、ディケイドとディラインの戦場に姿を現したあの男である。
「剣崎・・・」
「まて始・・・こいつヤバい」
「なに?」
強さならば、おそらくこちらの方が上だ。
橘か始のどちらかがここで戦えば押しとどめられるくらいの力量しか感じない。
だからこそ、二人は前に出ようとして剣崎に声をかけた。
先に行けと。
彼女のほうは任せると。
しかし、それを剣崎が止めた。
仮面ライダーブレイドとして戦う彼は、他の三人よりも「戦った敵の多様性」においては多いと言える。
「EARTH」の戦いで、様々な現場に駆り出されてきたからだ。
その彼が、過去の経験から感じ取ったのはこのフードの男の力量ではない。
戦闘力などの力とはまた別の、もっと異質な力を感じ取っていたのだ。
過去何かで感じたことがある。
これは相手にしてはいけない。
これを相手にできるのは、これと同じ力を持つものだけだ―――――
「っと、ブレイドが気付いてくれてよかった。そう、俺とあんたらじゃ強さどうこうではなく「勝負にならない」ってな」
そこまで言って、男がわきに退いた。
なんだ?と身構える四人。
と、そこにいたのは苦しむ様子もなくこちらをまっすぐに睨みつける久遠レイカ。
だが、そ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ