第七章 C.D.の計略
奪われたモノ
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し後方にいた。
つまり、自然と剣崎に接近すると睦月に背を向けていた、ということだ。
とはいえ、あまりに手際がよすぎる。
「え?ああ、望美と喧嘩したとき、許してもらうのにいつも使ってる手です。あそこまで全身全霊全力全開で謝れば誠意も伝わるってもんです」
いや、それは誠意とかじゃないと思う。
ちなみに捕縛のほうは蒔風とかに教えてもらったものらしい。
「え?縛るの?やだなぁ、そこまで望美にするわけないじゃないですか。しませんよ、ええ」
とは本人の談。
ともあれ、じたばたしながらも気に縛りつけられてしまう久遠レイカ。
放せ!ブッ飛ばしてやる!!と睦月に叫びながも、当の本人はあとはお願いしますと橘にバトンタッチしてしまった。
その光景を見て、始は思った。
(縛りつけられている女性。囲む男4人・・・犯罪現場だな)
間違いない。
だが、そうも言ってられないのが現状である。
とにかく、今までの戦いの事。
アンデッドとBOARD、そして天王路のことを掻い摘んで説明する橘達。
対して、レイカも激しく反論するが、提示された証拠や天王路の音声データなどを見せられては黙っていくほかない。
そして
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「そ、そんな・・・おじいちゃんが・・・・そんな・・・?」
「ショックかもしれない。だが、これが事実なんだ」
「オレ達だって、好き好んで倒したわけじゃない。だけど」
言い訳かもしれないが、天王路は人間であることを捨てていた。
人造アンデッドケルベロスと自らを肉体レベルで融合させ、バトルファイトに参加するアンデットとして現れたのだから。
もはや引き剥がすことは叶わず、彼自身も人間であることを捨て不老不死に取り付かれていた。
ならば、やれることはただ一つ。
その不浄の魂、肉体を残らず焼き尽くし、完全に滅することだけだ。
「信じられないかもしれないけど」
「あー、これは・・・これ以上反論できないわ」
「どうか信じてアレェ!?」
「・・・これがねつ造されたものだとか、考えないのか?」
「いや、これそういう跡ないしね」
「わかるのか」
「ちょっと。誰が私の個人情報消したと思ってんの」
どうやらこの女、相当のやり手ハッカーらしい。
ともすれば、データの改ざん、偽造など見ればおかしいところなどはわかるという物。
無論、データの話なので音声画像はともかく文書のほうは見た目ではわからないが。
総合的に見て、その線は薄い、と判断したのだ
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