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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
奪われたモノ
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「そんなものを恐れる俺ではない」

「ははーん!いいんだよ始。俺だってぶっちゃけ得意じゃないし!な、お化け怖いのは普通ですよね?橘さん」

「む・・・まあ、非科学的なことは俺はあまり信じていない。ただ、暗闇に人は恐怖を感じる。その中に何かを見ることはあるだろうな」

「え。橘さん、幽霊信じてないんですか?俺こないだ望美とお化け屋敷行ったんですけど・・・・」

「普通苦手だよなぁ」

「はい」

「いいか二人とも。人は誰しも恐怖を抱く。だが、それはあくまでも自分の中の恐怖だ。それを打ち勝ってこそ、人は自分を乗り越えられるんだ。いわば、オレ達の戦いは恐怖との戦いともいえるわけだからな。それを乗り越えた俺たちに、お化けや幽霊ごとき恐れる必要はない」

「「なるほどー」」

「見ろ、相川始を。これだけの闇の中でも、一切動じることがない。ジョーカーであることは差し引いても、あそこは見習うべきところだ」


変わらぬペースで先に進む始を見て、解説する橘と感心する剣崎と睦月。
だが、それを一通り聞いて始がぼそりと一言


「・・・いや、俺は単純にだな――――そいつらはいたところで何かしてくるわけではないから無視しているだけなんだが?」



と、言ってのけた。
しかも、手やの天井隅あたりからグルリと見回すように視界を滑らせながら。




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ドドッ

ドドドドドドドドドオドドドッッ!!!!

バンッ!!!


「「「ウぉォォオオオオオ!!?」」」


けたたましい足音。
その後、扉が勢いよく開かれて三人が飛び出してきて芝生に転がった。


「いや、だからあいつら何もしてこないからそんなに怖がることはないぞ」

「「「そう言うことじゃねぇんですよ!!!」」」


始の話を聞いて、猛ダッシュで外にまで飛び出した三人は、走ってきたということだけではない息切れと冷や汗をこれでもかと吐き出していた。

芝生で思い思いに座り込んだり倒れている三人に、あとから来た始が話しかけるが三人はそれどころではないと叫んで返す。



と、そこに



「あ、あんたたち何でここに・・・・!!!」



現れたのは、件の彼女・久遠レイカ
あまりにもあまりな光景に、コンビニのビニール袋を落としてしまっている。夜ごはんだろうか。


「私を追って来たって事なの!?」

カチャ、とバックルを取出し、フォークイーンのカードを装填して腰につけるレイカ。



対して、四人は何も持ってないと表しながら両掌を前に出して待ったを掛け
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