猫娘と入学編
NO.012 クラス委員長
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」
「あー……出久ちゃんならいいと思うぜ? 咄嗟の判断力とかいいし、それに戦闘能力も強いしな」
という感じで総合で委員長は出久に決まって副委員長は二位の八百万に決まったのであった。
ちなみに飯田は当然0票だというのは明白だった。いと哀し。
それからお昼になって出久、お茶子、飯田の三人で食堂で昼食を摂っている時だった。
「……でも、僕に務まるのかな?」
今までそう言った経験には無縁だった出久。今後の人生でもなる事は絶対にないだろうと思っていた大役にガチガチに固まっていた。猫耳も緊張からかピーンとなっている。
そんな出久にお茶子と飯田はというと、
「大丈夫だよー。デクちゃんならきっと務まるって! 雄英試験の時みたいにカッコいい感じで大丈夫だよ」
「麗日君の言う通りだよ緑谷君。君なら大丈夫さ。今までの君の行動を観察させてもらって大丈夫だと僕が思ったのだから入れさせてもらった事だしな」
「「僕……?」」
出久とお茶子の声が被る。
それでやばいという顔をしてしまった飯田だったがあとの祭りである。
お茶子には「もしかして飯田君って坊ちゃん……?」と言われてしまったのだ。
それで弁解の意味も込めて自分の家事情を話す飯田。
「インゲニウムを知っているかい? 俺の家族なんだ」
「うん、知ってるよ! インゲニウムといえば―――……」
そこで出久のヒーローオタク節がさく裂して、それを聞いた飯田も気を良くしたのか笑みを浮かべていた。人間自分の家族の事を褒められて気をよくしない人なんていないだろう。
「俺は兄さんのようになりたいと思って雄英に入った。だけどまだ委員長というのは荷が重いんだろう。だから緑谷君になら任せられるよ」
「飯田君……うん。ありがとう」
それでほにゃっと笑顔を浮かべる出久に飯田は思わず顔を赤くさせて、
「み、緑谷君……君はそれはわざとじゃなくって天然なのかね?」
「え? 何の事……?」
訳が分からず首を傾げる出久。
それにお茶子も「分かるよー飯田君。デクちゃんは可愛いから」と何度も頷きをしていた。
まだ女の子になって一年足らずの出久だけど元来より持っている優しい笑みがこうしていい方に作用している為に誰でも見惚れる感じになってしまっているのだ。
ただでさえ猫耳があざといのに卑怯である。
そんな時だった。
大音量の警報が突然鳴り響いて出久は猫耳を必死に抑えながらも「にゃああああっ!?」と叫んでいた。
そのままうずくまってしまい、
「デクちゃん!?」
「緑谷君!? そうか! 猫の耳は人の数倍以上の音を聴き取るから緑谷君には弱点だったか!」
それで周りはすでに食堂から退避しているのに三人は取り残されてしまっていた。
警報はもう鳴り止
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