34部分:第六話 レポートその三
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ことについてレポートするの?」
それは新一君には関係ない気がしますけれど。何か聞いてきました。
「よかったら教えてよ、先輩」
「古代中国史だけれど」
大体春秋時代のことです。
「そこについてね。少し」
「ああ、だったらさ」
「何かあるの?」
「うん」
にこりと笑って答えてきます。何かあるんでしょうか。
「ここもいいけれど別の場所も行くといいよ」
「別の場所!?」
そう言われて目を少しパチクリさせました。
「何処に?」
「やっぱりレポートでもいい点貰いたいよね」
「ええ、まあ」
これは当然です。合格してはいおめでとう、っていうのは今一つ好きじゃないんです。やっぱり完璧にやらないと。それで頭が硬いって言われることもありますが。
「だったらさ。図書館にも行くといいよ」
「天理図書館に!?」
「まああそこが一番いいかな」
新一君はほんの少し考えた後で答えてきました。
「絶対あるだろうしね」
「あるって何が?」
「図書館にあるのは本だよ」
新一君は笑って言います。
「だからさ。中国古代の本とか」
「それなら本屋さんとかに」
「違うんだって、先輩」
私の顔を見てにこりと笑います。
「古典があるんだよ、ちゃんと」
「古典っていうと」
そこからは私も知ってます。新一君が何を言いたいのかもわかります。
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