二次小説で登場するような無能な政治家がリアルにいたら大変です。
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アメリカ ホワイトハウス
「まだ成果を上げられないのか!!」
アメリカ合衆国大統領ディレルは日本に滞在する在日大使に対して電話で怒鳴りつける。彼が在日大使に対して怒鳴りつける理由は、銀河系という強大な宇宙を中心とした勢力圏を誇る星間国家の銀河連邦に対してアメリカが思ったように交渉が出来ていないからだ。アメリカ同様に他の国も何とか強大な国家である銀河連邦に対して関係を持とうと在日大使経由で交渉をしようとするが成果は上がっていない。未来世界の技術を欲している事は無論。銀河連邦とどの国よりも先に友好関係を持てば、世界に対するあらゆる分野で優位に立てるとどの国も思っている。そのためどの国も必死になって銀河連邦と友好関係を望み、そして銀河連邦の超技術を欲していた。そのような各国の考えを理解しているディレルは、地球のアメリカに対する優位を崩さないようにどの国よりも早く銀河連邦との友好関係構築を望んでいた。
しかし、銀河連邦は基本的に一惑星……しかも遥かに過去の世界の地球に対してたいした価値を見出せなかった。銀河連邦からすれば地球の価値はせいぜい二週間戦争において多く損失した歴史的資料や文化遺産の調査しか興味がなかった。資源にしても一惑星から採取できる資源の数も微々たるものであり、しかも一つの惑星に百以上の国家があるので資源確保も国家と交渉してやらなければいけないので統一政府である銀河連邦からすれば、地球の経済参入は費用対効果が合わない認識であり、そのため地球の国家の対応は基本的に不干渉が前提であった。そもそも失われた歴史資料調査が終了し、ゲートの空間が安定すれば直ぐに地球世界を撤退するつもりであった。
つまり銀河連邦は地球世界に対してせいぜい珍しい観光名所という認識しかなかった。
無論、ディレルもこれまでの銀河連邦の対応から地球に対して興味がない事などとっくに理解しているが、しかしだからといって銀河連邦との友好関係構築を諦めるつもりはなかった。万が一に何処かの国がアメリカより先に銀河連邦と友好関係を築いたらそれこそアメリカが今まで維持してきた地球最強の国家としての地位を失い兼ねないからだ。実際にアメリカ国民は銀河連邦という銀河系の殆どを勢力圏に収めているアメリカを遥かに上をいく強大な星間国家が現れた事により国民の不安は最高潮に高まっていた。これは今までアメリカが自国の圧倒的優位を崩すような仮想敵国がおらずにアメリカ一強の時代が長く続いた弊害でもあった。そのため銀河連邦の存在はアメリカ国民にとって恐怖であった。それを理解しているからこそディレルも未だに諦めずに銀河連邦との関係を持とうとしていた。
「くそ!」
悪態をついて電話を切るディレル。銀河連邦との交渉が上手く進んでいない事に大統領批判が日に日に増している。しかしまだ幸いなな事
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