暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
葛藤-コンフリクト-
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いる。そのルイズが、サイトを巡ってキュルケと何度も喧嘩ばかりしていることもだ。
サイトはアンヌに、今日学校で決まったことを話した。
「なるほどねぇ。喧嘩ばかりで学校側も困ったから、学園祭のミスコンで平和的に決着付けろってこと」
「うん。けど…あの二人、本当にこれで喧嘩しなくなるかな…」
実家の事情や、子供のころからの因縁が深すぎるあの二人だ。自分たちが男子の中で特に気にしているサイトの説得にも耳を貸さず、かつヒートアップするあまり周りの迷惑を考えずに、自分たちが上と主張し続けようとしている。ここしばらくはサイトの存在を巡っての言い争いも多いが、それを抜きにしても別の要件で喧嘩を始める。アンリエッタの口からやめるように言っても、時間が少し経過しただけですぐにまたことを繰り返すことも判明した。もはやこの手しかないとしか思えないが、うまくいくかどうかの不安もある。ミスコンでの結果に納得せず、またお互いに対して挑戦的になって喧嘩を繰り返さないとも限らない。
「サイト、そこはあの二人の間にいられるあなたにかかっているわ。あの二人が不仲でもあなたはあの二人と仲は悪くないのでしょう?」
「それは、まぁ…」
「あなたももう少ししたら大人になる年齢よ。今のうちに、女の子への対応の仕方を身に着けておきなさい。シエスタちゃんをお嫁にもらうときに備えて、ね?」
「シエスタ?いやいやいや、俺とシエスタはそんな関係じゃないよ。それに、寝坊ばかりの俺みたいなのよりもっといい奴いるだろ」
確かにシエスタは彼女に迎えるには決して悪くない。愛嬌、スタイル、家事スキルの高さ。しかも加えてラクロス部のエースだ。クラスでも彼女にしたい女子ランキングでも上位に立っているらしい。それもあってシエスタと幼馴染みで昔から仲のいいサイトは、よく男子から羨ましいと嫉妬と羨望の目で見られる。
そんなシエスタが自分に好意を持っていることは、さすがにルイズと最悪な出会いを果たす直前で、彼女からキスをせがまれた時に気づいた。
が、サイトは自分でも最高の幼馴染を持っていると思ったのに、最近はその好意に対して、どうも奥手になりがちだった。親同士が深い縁のある者同士で、今まで家族のような付き合いだったからだろうか。
「…はぁ」
「な、なんだよそのため息」
我が子のその態度にアンヌは呆れたようにため息を漏らした。
「何でもないわ。
あ、そうそう。サイト、悪いけど今から買い出しに行ってくれないかしら?あの人に頼んでたんだけど、あの人ったら買い忘れてたみたいなのよ」
アンヌは話を切り替え、ふと思い出したことを頼んできた。
「父さんが?また農場の仕事で手一杯だったんじゃないの?」
サイトの義父は、このハワイアンレストランとは別に、小さな農場も経営している。シエスタの家族と共に運営していて、そこで
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