葛藤-コンフリクト-
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物を貪る邪魔をされたことで相当頭に来ているようだ
「いや、んなこと考えてる場合じゃなかったな!一緒にこいつらを倒そうぜ!」
「…あぁ、サポート感謝する!」
一緒に戦おうというゼロの誘いに、ネクサス…シュウは、自分が異能の力を持っていること、人を食らう怪物たちとの戦いへの不安が和らぐのを感じた。我ながら単純かもしれない。自分の同類が共にいる。それだけで頼もしくも思えるとは。よほど臆病だからそうなのか。でも今は、それでもいいだろう。この、人を食らうしかない怪物たちに自分達の日常を壊されるくらいなら、戦って取り戻すまでだ。
ダイゲルンが両腕を振り回してゼロを叩こうとする。ゼロはそれらを掻い潜り、タックルで押しのけると、数打ほど拳をダイゲルンの胸元に叩き入れ、ラストに蹴りをお見舞いしようとする。それを見越してか、ダイゲルンはゼロの放った蹴りを避け、後ろに回り込んでゼロの背中を思い切りはたく。上から平手を叩きつけられ、片膝をつくゼロに、ダイゲルンは左のアッパーで追撃する。
「ぐっ…!」
強引に仰け反られたゼロに、ダイゲルンはさらにもう一撃、尾を鞭のように振るってゼロを攻撃、彼のダウンを誘う。ゼロは地面に倒れ、そこを執拗に追い込もうとダイゲルンが飛び掛かった、その瞬間…
〈エメリウムスラッシュ〉!
「デュ!」
ゼロは額のビームランプから閃光を放ち、油断しきっていたダイゲルンはモロに喰らって怯んだ。その隙にゼロは立ち上がり、ダイゲルンの顔にハイキックを叩き入れようとした。しかし、ゼロの放った蹴りは、思わぬ形で受け止められた。なんとかダイゲルンは、自分の大きな口で、まるで野球のミットのようにゼロの蹴りをものの見事に受け止めてしまった。
ダイゲルンはゼロの足を加えたまま、顎を上下に振ることで、捕まえたゼロを叩きつけてしまう。
「ッガ!」
一度で終わらず、二度目、そして三度目と繰り返すダイゲルン。このままでは一方的にダメージを負わされやられてしまう。
「んのやろう!」
足を捕まえられたままゼロは、それを利用して横一文字を描くように中空でバランスを取ると、残った左足をダイゲルンの頭上に振り上げ、炎を纏わせる。そしてすかさずダイゲルンの頭上から炎を纏った左足をハンマーのように振り下ろした。
〈ウルトラゼロキック!〉
「ドリャア!」
「ガブ!?」
ゼロの右足を噛んで捕まえていたダイゲルンは避けることができず、その拍子にゼロの右足を放してしまう。脳天に強烈な一撃をもらったこともあり、激しい脳震盪を起こしてふらついた。
今こそフィニッシュタイム。ゼロはL字型に両腕を組み上げ、必殺光線を放った。
〈ワイドゼロショット!〉
「デュ!」
金色の光線はダイゲルンに直撃、たちまちダイゲルンは木っ端微塵に砕け散っていった。
ゼロに窮地
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