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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
葛藤-コンフリクト-
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グバズンが伸ばしてきた触手に足を絡め取られ引っ張られた。その際に危うくダイゲルンの牙がネクサスの体をかすめたが、ダイゲルンの牙は空を切り、ネクサスはそのままバグバズンの方へ引き摺り寄せられていく。
バグバズンは彼の足が眼前まで来たこところで、彼の足にかみついた。
「グァ!!?」
鋭いかぎ爪が……ネクサスの太ももに突き刺さった。引き抜かれると同時に、彼の足から血のように光が噴出した。
「グウウアアアアア!!!」
しまった…!ネクサスは激痛に苦しみ、膝を着いて傷口を抑え込んだ。すかさず、バグバズンはネクサスに向けて跳躍を加えたタックルを叩き込んできた。上から押し潰されるようにのしかかられ、彼は体中に強い圧力を受ける。
身動きを封じきったバグバズンは、顔からネクサスを補食しようと、鋭い牙を剥き出した。四肢は封じられ、このまま食われるのを待つだけか…!



「くそ!」
このままではあの巨人がやられてしまう。見たところ、あの巨人も自分と同じ…人を守るために戦っているようだ。だったら、ここで自分がとるべき行動は一つ。
サイトは、ウルトラゼロアイを構える。
「???!!」
その時彼は思い出した。自分が何者なのかを。
なぜ忘れていたのだろう。こんな当たり前のことを。
「…!そうだ、俺は地球を守るためにこの星に来た、セブンの息子…
ウルトラマンゼロだ!
デュア!」
両目に装着した瞬間、鼠花火のように弾けた光がレンズの上で渦を巻き、たちまちサイトの全身を包み込んで、天に届くほどの柱となって肥大化していき、光は人魂のような球体に変化してバグバズンに突貫し突き飛ばした。
解放されたネクサスは、自分の窮地を救った光の球体に、吸い込まれるように目をやる。
光が消え去ったそこに立っていたのは、もう一体の…赤と青の体表を持つウルトラマン…
ウルトラマンゼロが立っていた。
「おい、大丈夫か?」
ゼロが肩を貸したことで、彼に肩を借りたネクサスは立ち上がる。
「お前は…平賀か?」
不意に、ネクサスはゼロの正体を言い当ててきて、ゼロは思わずドキリとする。
「どうして俺のことを?」
どうして自分の正体を的確に言い当ててきた?用心のため正体がばれないよう父から言いつけられてきて、当然口外してこなかったのに。同じウルトラマンだから、見破れたのだろうか?
「不思議だ。お前とは初めてじゃない気がする」
でも、そんな風でもなかった。なぜかこのとき二人の中に、お互いに共に肩を並べるのは初めてじゃない気がした。
「言われてみりゃ…俺もだ。そういえば、俺もあんたのウルトラマンとしての名前も知ってた」
「何?」
ゼロ…サイトも自分のことを知っていると聞かされ、ネクサスの中にも困惑が生じたが、ダイゲルンとバグバズンの唸り声が耳に入り、二人は我に返る。獲
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