葛藤-コンフリクト-
[11/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
すかさずネクサスはバグバズンに掴み掛り、力押しでバグバズンを押し出す。抵抗するバグバズンだが、ネクサスの強靭な力によってずるずる押し出されていく。十分に距離が開いたところで、彼はバグバズンの胸部を前蹴りで押しのける。押し出されていくバグバズンがまた前進してネクサスを襲う。それに対して彼は飛び掛かり、バグバズンの頭を脇腹に挟み込んでヘッドロックをかけた。数秒間、そのまま首を締め上げながらバグバズンが息を切らすまで続けたところで、いったん手を離したネクサスは顎を殴り上げ、手刀を脳天に叩きつけた。一度の攻撃すべてに、空間を切り裂いたような光のスパークが走る。その光の強さは、それだけネクサスとなったシュウの力強さを物語っていた。怯みを感じつつも、バグバズンは咆哮を轟かせながら、ネクサスに向けて両腕でジャブを連続して繰り出す。軽快に後退しながら避け、反撃に顔面にハイキックをお見舞いし、バグバズンの腕を掴んだ彼は遠くに向けて投げ倒した。
「ディアアアアア!!」
「ギイイオオオオオ!!?」
背中を打ち付け、地面の上でグロッキーになるバグバズン。
こいつは敵じゃない。今なら止めをさせる。そう思って倒れているバグバズンに近づくネクサス。
しかし、ここでネクサスの危機を呼び込む予想外の事態が起きた。
ネクサスとバグバズンが交戦している地点の後ろより、土飛沫が巻き起こり、大地を掘り進んできたであろう怪獣が新たに現れたのである。
「グルオオオオオ!」
『肉食地底怪獣ダイゲルン』。その名の通り肉食故に、ビーストと同様人間をも食す恐るべき凶暴な怪獣だ。
「!?」
もう一体だと!
バグバズンと組み合っているネクサスは動揺した。
それも見たことのない怪獣。こいつもアンリエッタの言っていたビーストの一体なのか?そんな素朴な疑問を抱く間もなく、ダイゲルンはネクサスに襲いかかってきた。
その身を挺してバグバズンを拘束している今のネクサスに、ダイゲルンの猛攻を飛べる術はなかった。両腕の乱打がネクサスに炸裂し、その拍子にネクサスはバグバズンを放してしまい、さらにはそのバグバズンから体当たりを受けて突き飛ばされてしまう。
吹っ飛んだネクサスに、今度はダイゲルンが交代して襲い掛かる。いや、交代と言うよりも…横取りというべきだろうか。ダイゲルンはその大きな口をおっぴろげてネクサスを食らわんと迫ってきていた。
ネクサスはそれに気づき、迫ってきたダイゲルンの上下の顎を同時に捕らえる。辛うじて食われずに済んだが、ダイゲルンは頭からネクサスをかじってやろうと顎をさらに押し付けてくる。
じりじりと、地面をえぐりながらもネクサスはダイゲルンの顎を捕まえたまま、押し出されまいと踏ん張り続ける。
でも、ダイゲルンに気を取られていたせいで、今度はバグバズンのことを失念していた彼は、バ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ