葛藤-コンフリクト-
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シュウたちはその後の授業もいつものように受け、放課後を迎えた。
しかし、授業という落ち着いた空気の中で、彼は先日の出来事がどうしても頭から離れられなくて、集中しきれていなかった。
夜の闇に紛れ、人を食らう怪物。アンリエッタとタバサは奴等の暴威を防ぐべく人目を忍んで戦っている。だがもう彼女たちだけで対処できない状況にまで陥りつつあるという。そして信じられないことに自分には、奴等と戦える力があるらしい。
鞄に荷物を積めながら、深くため息を漏らした。
…情けないな、目の前のことに集中できないなんて。
「黒崎」
後ろから名前を呼ばれて振り返ると、学校に勤める教師の一人、和倉が教室へ入ってきた。なぜこの人を見ると、どこかで戦闘部隊の隊長でも勤めていたのではないかと錯覚することがある。
「…なんでしょうか、和倉先生」
「今日の授業だが、珍しく身が入っていなかったようだな」
どうやら今日のシュウの授業態度を見て何かあったのかを悟らったらしい。
「…いえ、昨晩よく眠れていなくて…すみません」
あまり眠れなかったのは事実だ。愛梨と共にビーストに襲われた時の光景が頭から離れないのだから。
「それはそうと、今日は授業以外にもやっていたことがあったのは気がついてたか?」
「え?」
「後日行われる文化祭についてだ。お前のクラスは西条先生が担任だが、どうやら菓子店を開くことに決まった。
ただ、いつも意見を言うお前が、珍しく最後まで意見を言うことがなかったのが気になったそうだが…やはり聞いていなかったみたいだな」
「すみません…」
話を聞く姿勢というものは大事なこと。それを怠ったことをシュウは詫びる。
「お前は常に真面目に授業を受けているし、試験においても優秀な成績を収め続けている。だがその分根を詰めていたのかもしれないな。何か悩みでも抱えているなら、聞いてやるぞ?」
「……いえ」
まさか、今でも存在が隠されている怪物と遭遇して殺されかけた、なんて言っても信じてもらえるはずがない。
「そうか。まぁ無理に話す必要もないだろう。お前の年のころだと、色々と疑問や矛盾と突き当たるものだからな」
和倉はシュウが何も言おうとしないことにも特に気にするようなそぶりは見せなかった。
適当に嘘をついて誤魔化そう…そのつもりだったのに。
「…和倉先生、少し浮世離れした話になりますが、構いませんか?」
「うん?」
「怪物バンニップの話を耳にして、実際にいたらどんなやつらだろう…って思ってて…」
結局正直に言っているも同然といえる疑問を口にしていた。笑われてもおかしくないのに、よほど堪えたのだろうか、あの時のことが。
「珍しいな。お前がそういうのに興味持つとは」
意外そうに和倉は言った。
そんなに珍しいのか?と思ったが、そうかもしれない。いるかもはっき
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