第四十九話 八人目のことその三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「色々聞いてそうして」
「そのうえでな」
「これからも活かしていこうね」
「そうしような」
久志も同感だった、そしてだった。
一行はサウナと水風呂に湯舟の風呂にも入った、石鹸とタオルで身体も洗った。
そうしてだ、コペンハーゲンのある居酒屋に入ってだった。
北の獣達の燻製を注文した、ソーセージなりビールなりハムなりをだ。勿論ビールも注文してそうしてだった。
八人用の大きなテーブルに座って飲み食いして話した。
「これはな」
「癖がありますが」
順一は久志と同じ熊のソーセージを食べて言った。
「中々」
「いけるな」
「そうですね」
「これもいいな」
正はマンモスのベーコンを立つつ言った。
「やっぱり癖があるけれどな」
「そっちもいいか」
「ああ、美味い」
そうだというのだ。
「これもな」
「そうなんだな」
「マンモスっていうとな」
こうも言った正だった。
「あれだよな」
「漫画とかアニメのな」
「大昔を舞台にしたな」
「凄い有名な漫画だったな」
「ああ、はじめ人間っていうな」
「その漫画だな」
「その漫画でよく出ていたからな」
マンモスの肉、それがだ。
「一回食ってみたかったんだよ」
「ああ、それな」
芳直が正の今の言葉に応えた。
「あのアニメ観たら美味そうだからな」
「だよな、ステーキみたいで」
「俺っちは北にずっといたからな」
「前にも食ったことあるんだな」
「ああ」
その通りという返事だった。
「セイウチとかアザラシとかもな」
「そうだったんだな」
「生はないぜ」
「どの肉もか」
「特にセイウチとかホッキョクグマは食わないんだよ」
生ではだ。
「それこそ絶対にな」
「虫か?」
「虫はどうしてもいるからな」
寄生虫がというのだ。
「とりわけさっき挙げた連中はな」
「やばいか」
「そうなんだよ、特にホッキョクグマは気をつけろよ」
「虫がセイウチよりやばいのかよ」
「いや、虫の他にもあるんだよ」
食するにあたって危険な要素がというのだ。
「肝臓はビタミンAが多過ぎて毒なんだよ」
「へえ、ビタミンも多過ぎると駄目か」
「これが洒落になってない位やばくてな」
「どんな感じだよ」
久志はホッキョクグマのハムを食べつつ芳直に尋ねた、食べてみると確かに癖はあるがまずくはない。
「死ぬのかよ」
「ああ、ショック死することもあるぜ」
「マジか」
「マジもマジでな」
「食うと死ぬこともあるんだな」
「ビタミンも多過ぎたらやばいってことだな」
一度に摂り過ぎると、というのだ。
「煮ても焼いても駄目なんだよ」
「ホッキョクグマの肝臓だけはか」
「河豚の肝も毒あるだろ」
「テトロドキシンな」
このことは日
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ