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レーヴァティン
第四十九話 八人目のことその二

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「それもあるかな」
「自分が着てるのにか?」
「古いのとかその為に作ったのとかをね」
「あえてか」
「売ってきてね」
「その革も売るんだな」
「そう、そして肉もね」
 革の下のそれもだった。
「保存食にしたのが売られてるよ」
「干し肉とか燻製か」
「うん、ベーコンとかソーセージとかね」
 燻製の具体的な例だった。
「あとハムね」
「そうしたのも売ってるから」
「北の獣の肉で作ったね」
「何か興味があるな」
「豚肉とかだけじゃないよ」 
 剛は久志に笑って話した。
「ソーセージとかベーコンでもね」
「熊とかセイウチとかの肉でか」
「食べたい?」
「かなりな、北にいたけれどな」
 それでもだったのだ、これまでの旅では。
「ソーセージとか食ってもな」
「それでもだったね」
「豚肉ばかりだったからな」
「干し肉はあったね」
「ああ、けれどな」
「ソーセージとかはな」
 そうした燻製類はだ。
「なかったからな」
「だからだね」
「是非食いたいな」
 かなり興味が出てだ、久志は言った。
「ここは」
「じゃあ食べようね」
「情報収集しながらね」
「北の名産だよ」
 こうした燻製はというのだ。
「マンモスとかのはね」
「マンモスもか」
「そう、湖の獣のとかね」
「いいな、じゃあソーセージにベーコンにハムにな」
 久志はかなり真剣かつ前向きな顔で述べた。
「ビールもだな」
「お酒もだね」
「こっちも欠かせないだろ」
 ソーセージ等を食べるならというのだ。
「やっぱりな」
「それじゃあね」
「ああ、食いに行って飲んでな」
 そしてというのだ。
「情報も集めような」
「それぞれの勢力の情報も聞けるし」
 このこともいいとしたのは源三だった。
「後はね」
「それも大きいからな」
「旗揚げした時にね」
「今の時点のな」
 旗揚げした時ではなかった、この時は。
「あくまでそうだけれどな」
「情勢は刻一刻と変わるからね」
 このことはこの島でも同じだ、情勢というものはそれこぞ全外が刻一刻と変わっていってその時それぞれの対応が求められるのだ。
「だからね」
「情勢もな」
「聞いていこうね」
「各勢力の政治や財政や軍事にな」
「経済のね」
「市場の事情もか」
「それもだよ」
 こうしたこともというのだ。
「聞いてね」
「それでだな」
「色々な移ろいからも状況はわかるし」
「農業や商業の状況もな」
「だから聞いていこうね」
 八人目の手掛かりだけでなくだ。
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