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第21話 第三次ティアマト会戦 後編
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第21話 第三次ティアマト会戦 後編

宇宙暦789年 帝国暦480年  2月11日〜12日

■ティアマト星域

同盟軍と帝国軍の戦いは一進一退の様相を見せつつあった。同盟軍は左翼の第二艦隊と右翼の第十二艦隊が自艦隊より少ない帝国軍のヴァルテンベルク艦隊とメルカッツ艦隊を撃破しようと必死であるが、両艦隊の的確な対応に矛先を鈍らせていた。

18時になると双方の損害が全体の7パーセントに達していた。
同盟軍左翼第二艦隊は遮二無二の攻撃でヴァルテンベルク艦隊を後退させることに成功させたが、それは大いなる罠であった。ヴァルテンベルク艦隊は計画通りに後退を始める。

第二艦隊は押されて後退する様に見えるヴァルテンベルク艦隊を追撃しはじめた。
「進め進め、敵は逃げ腰だこのまま勝利を得るぞ」
第二艦隊旗艦パトロクロスでは司令官ヴァーツ中将が吠えていた。

同盟軍総旗艦アイアースでも戦線膠着状態から抜け出せそうな気配に司令長官以下が熱くなり出していたが、一人ワイドボーンだけが冷静にその状態を見つめていた。ワイドボーンは作戦前から意見具申を行っていたが悉く参謀長に却下されていた。

ワイドボーンは敵の動きに違和感を感じていたが、その様な違和感を感じないほどに司令部内は興奮している為に気がつかずに司令長官は命令を出し始める。

「よし、第二艦隊に続いて第三、第九、第十二艦隊にも圧力を強めるように命令だ」
「はっ直ちに」
司令長官に参謀長が話しかける。

「このまま、敵右翼を抜いた第二艦隊で敵艦隊への側面攻撃を敢行させましょう」
「うむ」
ワイドボーンが危険を感じて意見を述べる。

「司令長官閣下、いけません敵右翼の退却は擬態です、押されているにしては退却が整然過ぎます。すぐ第二艦隊が追撃を止めるようにしないと、第二艦隊の側面ががら空きになり縦深陣に引き込まれます」
そこへ参謀長が馬鹿にしたように言い始める。

「ワイドボーン中尉は10年一度の天才と聞いたがペーパーテストだけの存在のようだな、貴官のように慎重すぎると釣果を逃すぞ」
艦橋に笑い声が起こるがすぐさま笑い声が凍り付いた。
帝国軍が同盟軍に気づかれない様に総予備ゼークト艦隊を最右翼へと移動完了をしておりヴァルテンベルク艦隊追撃に夢中な第二艦隊に側面攻撃を敢行してきた。

猪突猛進とはいえ原作ではイゼルローン要塞駐留艦隊司令官を務める指揮官であるから、
突撃だけなら十二分に威力を発揮したのである。
「全艦敵第二艦隊の側面を攻撃せよ」

いきなりの側面攻撃に慌てふためく第二艦隊は次々に艦艇が火球に消えていく。
そして旗艦パトロクロスに大音響とともに直撃弾が飛び込んできた。

パトロクロス艦橋にオペレーターの声が響き渡る。
「左舷側方
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