CAST 25
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「かしこまりました」
「おいここ女性服専門店だろうが」
「女性の服を選んで差し上げるのが良い紳士の務めですよ」
「はいはい。やりゃぁいいんだろ…」
「「「(チョロい)」」」
店の中に入ると、色とりどりの服があり、服に合わせた靴等もあった。
ただ季節が季節なだけに水着とかも置いてあって居心地が悪い。
「ご主人様」
と水波が耳打ちした。
水波が『ご主人様』と呼ぶ時は大抵俺をからかう時だ。
「ここは女になっておいた方がよいのでは?」
ふむ…
「しかしタイミングがな…」
すると水波は嬉そーな顔をした。
「白夜様、此方の服を試着していただけませんか?」
と白いワンピースを差し出した。
「それが本音か」
「いえいえ建前でございます。主へ切欠を与える建前でしかございません」
嬉そーだなー…
仕方ないのでワンピースをひったくって試着室に入る。
"なんでもひっくり返す程度の能力"
性別をひっくり返して女になる。
で、だ…
「着ない訳にはいかんよなぁ…」
仕方なく今着てる服を脱ぎ、ワンピースを着る。
「我ながら似合うのがなぁ…」
腰まで伸ばした赤髪のポニーテールが白いワンピースに映える。
「水波、着替えたぞ」
シャッと試着室のカーテンを開けるとパシャパシャとフラッシュが焚かれた。
水波、雫、光井、それに加え店員までも…
水波が俺の着ていた服をシュパパっと回収してワンピースの値札を鋏で切った。
「なにしてんの?」
「そのワンピースは既に購入済みです。ご安心を」
「いやなにしてんの!?」
「ま…極夜様から頂いた資金で会計しましたので御安心を」
「むしろできない」
俺に付いてる護衛とか、今俺が住んでる家の地下施設の工事とか、色々してもらってる。
真夜さんと四葉深夜を治療したけど、こんなにしてもらうのは気が引ける。
「白夜様お気持ちはわかりますが、極夜様にはこの写真を送ります。
きっと御満足されるでしょう」
「えー…」
水波が持っていたハンドバッグに俺の服を詰め込む。
「待て、何故バッグに入れる」
「お分かりでしょう?」
んのやろう…
「まぁ…いいや…今の俺は」
女だから、と言おうとして口をつぐむ。
ここには雫と光井もいるのだ。
「きょ、今日は女子が多いし、こっちの方が自然だろ」
「はい。白夜様の仰る事はごもっともです」
その後三人は服を一着も買わずにその店を後にした。
「おい」
「なに?白夜」
「お前、なんで買わないんだよ」
「なんでって…今日は白夜
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