番外編070話 if ゲート編 06話
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にしたのか、今更ながら自分でも疑問だ。
まぁ、覚えやすいというのは間違いのない事実なので、その辺りは今は気にしない方がいいか。
「いや、ここは行った方が面白くなりそうだ。まぁ、伊丹達には無理に一緒に来いとは言わないから、好きにすればいい」
そう告げると、俺は乗っていた車から降りる。
「ポチ!」
「ガアアアァアァ!」
俺の言葉に、ポチがこっちに近づいてくる。
かなり遠くにいたのだが、それでも十分俺の声が聞こえたのだろう。
もしくは、ポチの事だから魔力で感じているとか……そういう可能性も否定は出来ないが。
ともあれ、早速やってきたポチの身体に乗ると、俺はそのままイタリカに向かう。
……何だか、地上で伊丹が叫んでいるような気がするが、多分気のせいだろう。
ポチは翼を羽ばたかせると、イタリカまでは見る間に近づいてきた。
「ポチ、あの街……建物の外にいる連中だけを燃やしつくせ。出来るな?」
「ガウ!」
その名前の通り、犬のような鳴き声を発すると、ポチは地上に向かって降下していく。
地上ではイタリカを襲っていた盗賊達がこっちに気が付いて何人か逃げようとしていたが……ポチの飛ぶ速度はかなりの速さだ。
逃げ出した盗賊達を優先して、ファイアブレスを吐いて燃やしつくしていく。
もっとも、イタリカはかなりの広さを持っている。
それを包囲している盗賊達全てを焼きつくすような真似は出来ず、かなりの数を逃がしたのは間違いないが……ともあれ、盗賊達の大部分は焼き殺す事に成功した。
「ガアアアアアァァァァ!」
俺の指示をこなしたよ! と、嬉しそうに鳴き声を上げるポチ。
うん、それはいいのだが……見た限り、イタリカの住人が皆絶望の表情を浮かべて上空を見上げてしまっているぞ。
いや、炎龍がこの世界の住人にとってどのような存在なのかを考えれば、不思議ではないのだが。
さて、俺の記憶通りであれば、恐らくイタリカにはピニャ辺りがいそうだが……どうしたものかな。
帝国の中ではそれなりに有能な人物であるのは間違いない。
逆に言えば、ここでピニャを処分してしまえば、もう帝国は日本やシャドウミラーとの間で停戦条約やら降伏条約やらを結ぶ事すら出来なくなる訳だが……
まぁ、俺としてはこの世界の帝国には恨みがないから、その辺りは因縁のある伊丹達に任せた方がいいのかもしれないが。
勿論、この世界の帝国が俺やシャドウミラーに向かって攻撃を仕掛けてくれば、話は別だが……さて、その辺りはどうなる事やら、だな。
「あの街の前に降りてくれ」
ポチにそう言うと、ポチは鳴き声を中断して地上に向かって降りていく。
当然イタリカの住人達からの視線が強く向けられているのには気が付いていたのだ
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2024 肥前のポチ